ペットボトルのラベルがPS(ポリスチレン)と表示されていたことから始まった栞づくりは、試行錯誤を繰り返してようやく完了しました。まだまだ改良の余地はあるのですが、どこまで行っても終わらない感じなのでひとまず終了です。

ご覧の通り、ラベルが熱で縮むときにできるしわがまだまだ残っていますが、使用には不都合なほどではないので、この程度ならよしとします。

画像からでは判別できませんが、栞の厚みも違っていて、左から順に厚くなっています。

 

ひもだけでは味気なかったので、手元にあったチャームをつけてみました。

 

エンボスヒーターと穴あけパンチがあれば簡単に作ることができます。エンボスヒーターの代わりにドライヤーも使えますが、ドライヤーは温風が低温なのと、吹き出す範囲が広いので使うのにコツが要ります。エンボスヒーターを使うのは、狙ったところの温度を上げやすいためです。

 

ペットボトルのラベルで栞を作ってみようと思いたった理由の一つに「海洋プラスチック」の問題がありました。

「海洋プラスチック」と言われても陸上に住む私たちの暮らしから遠く離れた問題のように思えますが、海洋プラスチックゴミのほとんどは陸から海に流れて蓄積されてしまったものです。とにかくプラスチックは分解されにくい!自然の環境では分解に400年以上かかるとの予測もあるぐらいで、プラスチック製品を今のまま自然環境に捨て続けると海の中に溜まる一方。

 

年間800万トン(重さにして、ジェット機5万機相当)のプラスチックゴミが世界の海に捨てられ、2050年には「海洋プラスチックゴミ」が「海にいる魚」の重さを上回るという予測も発表されています。
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/3776.html

ペットボトルのラベルも自然の中に捨てられてしまえば、いつかは「海洋プラスチック」になります。間違いなく。

ならばリサイクルへ出せば済むのかというと、新たなプラスチック材料としてリサイクル(マテリアルリサイクル:再生利用、再資源化)されるペットボトル本体とは違い、ラベルはほとんどがサーマルリサイクル。燃やして熱に変えるだけ、つまりは可燃ごみ、ラベルは使い捨てという扱いです。使い捨てのゴミを減らすために、最近はラベルレスのペットボトルも増えてきました。

 

せっかくの資源なのでプラスチックの性質を上手に使ってペットボトルラベルを再利用できないのかな?

できないことは無いようです。

https://cehub.jp/news/m-chemical-fujiseal-labelrecycling/

 

三菱ケミカルとフジシール、ペットボトルラベルリサイクルの実証プロジェクトを開始

 

まぁ、ラベルを栞にして使ってみたところで、再利用できる・減らせるプラスチックの量は砂浜の砂粒一つ程度?でしょうが、工夫しながら栞を作ること自体も楽しいわけで、それは悪いことではありません。

 

ペットボトルラベルの利用については「アサヒ飲料株式会社」からの承諾を得て行っています