ウォークの中にケースを入れていたら、小西君が声をかけて来た

私の性格とは合わないと言う感じがしていたので

最低限の付き合いにしていた

何故かと言うと態度からエリートぶっている

私に対しても「君」と呼ぶ事がしゃくに障る

年下から君扱いされた事など初めての事だ

「君、将来何処を目指すの」

嫌みっぽい喋りで言って来た

多分出世のことを言っているのだろう

「まだ、そこまで考えてませんし出世には興味が無いですよ」

「そう、僕はすぐにエリアマネージャーになってみせるよ」

「そうですか、私は私の仕事のジャマさえされなかったらそれで良いです」

「ふーん、変わってるね」

何気ない話をしてかれは去って行った

出世欲がかなり高いみたいだ

本当嫌だね

私は良い仕事さえ出来ればそれで最高なんだ

その日も無事に仕事が終わり、最終電車で帰った

明日からは、車での出勤だ

少し、通勤が楽になると良いが。





その日、本部から開発の研修スケジュールが送られて来た

鎌倉に近い場所にある研修センターに一週間、缶詰らしい

店舗よりましかな?

気楽に考えながら作業をしていた

レジにもなれて来て接客も楽しい

商品出しなども、アルバイトの男の子と競って出したりした

私にとっては全てがゲーム感覚

仕事と遊びの境目が無い

昼のピークも、多少慣れて来た

そうなると楽しい

ノリだけで仕事をする私には、いかに早くレジを

かっこ良く出来るかが目標になった

(勝手に立てた目標で、会社はそんな事求めてません)

昼のピークが終わり一段落した時、店長に相談しに行った

「通勤の事なんですが・・・」

「どうかしました」

「私の家から車だと三十分なんですが、電車だと二時間かかります

 片道でですよ。会社規定は解りますがきついですよ」

「前にもそうゆう人がいたみたいですよ

 内緒で車通勤してる人が。店の前にあるパーキングに止めれば

 良いんじゃないですか」

「はい、じゃあそうさせてもらいますね」

あっけなく内緒ですれば良いと言われ、驚いたが

これで通勤地獄ともおさらばだ。

さぁ、今日の仕事が終わるまでがんばるかな!



なんと朝が来るのが早いのだろうか。

さっき寝たと思ったら、すぐ朝だ

何か詐欺に遭ってるんじゃないか?

そんな事は無いが太陽に向かって叫びたくなる

「ばっきゃろー」

昇って来るのが早すぎだ、少し気を利かせて遅くしろ

そんな事が出来無い事は、一応大人なので解っていますが

しかし、これは何とかしないと身がもたない

少し店長に相談するか

そして又、昨日と同じ出勤をする時間が来た

やだな~

早くも出社拒否気分

一ヶ月もつのか?

私は持つ自信が無い

(威張る事じゃないですね)

店に着いて、仕事の時間になったらすぐウォークの補充に行った

この日からウォークは私の特等席になった

そしてみんなも喜んでくれた

寒いのと重たい作業だからだ

私は寒さに慣れていたのでちょうど良かった

これこそ一石二鳥だよね。