毎度、ばかばかしい安倍答弁 | 永田町異聞

毎度、ばかばかしい安倍答弁

安倍ちゃんの答弁はいつも同じだ。

ほとんど自己宣伝文の羅列で、議論にならない。というか、議論にしようとしない。

おまけに、罵詈雑言を浴びせられたからと言って、質問者を罵倒する。批判はこの人にとって、つねに罵詈雑言らしいのである。

実例をひとつ。2月3日、衆院予算委で民主党の玉木雄一郎が、質疑を終え、退席したときのことだ。

安倍ちゃんは答弁席に立つと、空席になった質問者席に向かって声を荒げた。何が起こったのか。

リーマンショック以前の税収に戻ったからといって予算をばらまいていては、その間の社会保障費の膨張などから見て財政再建はおぼつかない。玉木はそんな趣旨の発言をしたのだが、安倍ちゃんが反応したのは玉木の次のひと言に対してだった。

「(支離滅裂な安倍の説明に対し)総理が無知であることがよくわかった」

怒り狂った安倍ちゃんはもはや議事進行の手順などおかまいなし。まっしぐらに答弁席に向かった。

「ああいう話をしているから民主党政権は一銭も財政再建できなかったんですよ、皆さん。われわれは10兆円ですね、10兆円国債の新規発行額を減額したのであってですね、それはしっかりと言わさせていただきたいと思います」

いつもの論法のお出ましだ。ことあるごとに、民主党政権とくらべて手柄話をする。

被害者はこのあとの質問者、福島伸享(民主)だ。自分の持ち時間を安倍答弁に奪われたのである。

「委員長、ちゃんと仕切ってください。総理、異様だと思いますよ、聞かれてもいないことをベラベラ、表情を荒げて…」。

それでも福島は気を取り直し、TPP担当の大臣になぜ石原伸晃を任命したのか質問するが、安倍ちゃんのほうは、まだ玉木の質疑を引きずっていた。

「さきほどの質問で罵詈雑言を浴びせられたんで、答弁させていただいた」

福島はそんな説明など求めていないではないか。

自分の不快感の解消に、国会の貴重な質疑時間を使う。それが、どれだけ罪で愚かなことであるか、まったく自覚がないのだ。

こういう自己中心的な人物が教育を語り、道徳を唱える。まさに、お笑いというほかない。

                                 (敬称略)