社保庁、本当に悪いヤツ出て来い! | 永田町異聞

社保庁、本当に悪いヤツ出て来い!

公務員試験の予備校へ通って、懸命に勉強して、ようやく念願の国家公務員になっても、やる気のない上司のいる職場ではただ虚しいだけである。
社会保険庁の二十代の職員の皆さんには、親の年代である身として心からご同情申し上げる。

僕の経営するレディス服飾関係のショップでも、良い店長の下で働くスタッフと、そうじゃない店のスタッフとでは、大きな差が出てしまう。

良い店長のスタッフは挨拶がきちんとでき、笑顔が素敵で、働く姿勢がキビキビとして気持ちがいい。売上の目標を達成するため店のスタッフが協力し合う。考えが前向きになり、惰性で仕事をせず、反省しつつ前に進む。だから、女性としても、人間としてもチャーミングになる。

ところが、レベルの低い店長の下では、「しんどいな」「面倒やな」「暇やな」とネガティブな言葉ばかりが出て、ダラダラした動き、死んだような目、お客様が来店しても知らん顔。こんな態度が身につくと、まったく働いている時間が空虚で意味のないものになってしまう。

いくら時給を稼げばいい、といっても仕事の「厳しさ」「喜び」「達成感」を味わえない職場は、上司や同僚の悪口や愚痴ばかりで時間が過ぎ、自分の人間としての成長になんらプラスすることはない。それは、将来の人生に禍根を残すことになろう。

で、話を社会保険庁に戻そう。政府も加わって相変わらずゴマカシのオンパレードである。

まずは、選挙対策の見せかけにすぎない第三者委員会(年金記録問題検証委員会)の設置。
いつも名前を利用され、結局、事務局員である官僚の思うようにされてしまう委員の方々もお気の毒というか、懲りないというか。
長い無駄な時間を憂き世の付き合いである会合に費やすことのバカバカしさ。それを十分承知しつつも出席し、変人と思われたくなくて当たり障りのないことを発言するだけなのだ。

そして、同じく選挙対策の匂いがプンプンするボーナス返納。政府のお偉方にしてみれば、これで参院選に勝てたら安い出費だろう。

しかし、社保庁の若い職員にどれほどの責任があるだろうか。
現役職員全員のボーナス一部返上を言うのだったら、あんな官庁をつくってきた責任者である歴代の長官や天下り幹部職員の退職金を全額返納させるべきだ。そうでなければ、国民は納得しないのではないか。

何事も本質が肝心である。枝葉を切って見せかけだけよくしても、幹が腐っていては仕方ない。本気で参院選に勝とうと思うなら、過去にさかのぼって社会保険庁の責任を徹底的に追及するとともに、国民の視点に立った根本的な解体・再生案を示す必要がある。