太田公明党代表「私は監督ではなくプレーヤーだ」
2006年4月、民主党代表に就任した小沢一郎は信濃町の創価学会を早々に訪ね、当時の秋谷会長にあいさつした。
小沢は、民主党が政権をとるには自公を引き剥がし、場合によっては公明党を囲い込む必要があると考えているだろう。民主党は、公明党と創価学会の「政教一致」問題について、創価学会相手に訴訟を提起した矢野絢也 の国会招致 を、公明党揺さぶりのカードとしてチラつかせているが、まだ本気ではない。
その公明党は総選挙を目前にして、微妙な立ち位置にある。自民党はもはや公明党・創価学会の支援なしには「100議席を切る」との予測がある。その党と公明党が「心中する」覚悟があるかといえば、誰もあるとは思わないだろう。
7日のテレ朝「サンデープロジェクト」に出演した公明党代表の太田昭宏は、田原総一朗からそうした点を鋭く衝かれ、明らかに取り乱した。このときのやり取りを再現する。
番組は、最初に自民党総裁選候補予定者の議論があり、その後に太田代表と田原が対談した。
「(自民党の皆さんの議論は)危機感が足りない。役人がどうのと言っているのは内向きだ」と最初は威勢のよかった太田が表情を変えたのは、田原から次の質問が突きつけられたときだ。
「もし自民党が過半数を取れなかったら、民主党と組むってこともありですか」
太田 「ここはまあ、私は選挙に勝つということでずっときましたから、とにかく私は現場のプレーヤーですから」
何が言いたいのかよく分からない。明らかに返答に困り、逃げをうっている。
田原 「あなたは代表だから、監督でしょう」
太田は「えっ」と一瞬言葉に詰まったあと「私は監督ではなくプレーヤーの一人、現場に立ってますから」と再びプレーヤー論。
田原 「それなら誰が監督ですか」
太田 「とにかく勝つということが大事ですからね。その一点にかけて、とにかくこれから戦っていく」
田原 「自民党が負けたら公明党も野党になるということですね」
太田 「両方数が足りないということになれば、連立野党ということはありませんからね」
田原 「民主党が公明党と組めば政権を取れるとなったらどうします」
太田 「私は今、自公で過半数をとるということに賭けています」公党の代表が、監督ではなく一人のプレーヤーだとしたら、一体誰が監督だというのだろう。創価学会の目的は公明党を使った日本支配だ。「勝ち馬に乗るのは無節操」というが、「勝ち馬に乗る」のが公明党の真の役割になっている。
公明党が実現に意欲を燃やす「永住外国人の地方参政権」については、自民党より民主党に推進派が多い。公明党が、自民党から民主党に連携先をくら替えしてもなんら不思議はない。
自民党の弱みを突いて「地域振興券」や「定額減税」などという、選挙目当ての愚策を平気でやろうとする政党が政権の一翼を担う限り、この国の将来は暗い。
来るべき総選挙のあと、国民に選ばれた自民、民主両党議員は党横断、同志的結合で再編し、「脱公明」政権を樹立する必要がある。
「私は監督ではない。プレーヤーだ」と公言する太田代表は、公明党が背後の組織の“ひも付き”であることを告白したに等しい。 (敬称略)
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