ペンギンは
飛べない空を眺めていました
昔々 確かに空は
ペンギンのものでした
空はどこまでも青く清々しくひろがり
世界中のうたは
よろこびに満ちていたのです
太陽をビー玉の目で追いかけ
日が沈むまで言葉少なに見つめます
オレンジ色になった夕陽は
ペンギンの羽をもオレンジにそめ
そうしてから次第に
夜の紺色と月の金色が
ペンギンのもとにやって来るのです
クックックッ
首をかしげて見た
自分の翼はあまりに小さく
それに比べて
身体は重すぎました
足も短くて地面さえ
よちよちと赤ん坊のように歩く
歩く
歩く
岸壁の上を歩きながら色々考えます
空を飛べないワケは?
とか
海をすいすい翔ぶように游いで
魚を追いかけるワケは?
とか
たまにカワイイ女の子を
追いかけたくなる衝動に駆られるワケは?
(ナイショの話)
とか
お腹空いて
食べて眠り、仲間と戯れる
家族を愛する
それだけでは
満たされない思いを感じるのは
何故なのでしょうか
自分がなくした空は
それを教えてくれるような気がするのです
クックックッ
私の哲学とは
しょせんこんなものです
ラブユー
ラブミー
君よ命よ
ありがとう
幸せを
ありがとう
哲学するペンギン