私の信号機をかえしてください

喉の奥で声に出さずに言いました



進むも止まるも信号機があればと
切に願う


人生の指針で
よくも悪くも
私をコントロールしていた信号機



舗装された石の道路を
凶器のような車が
アクセルをゆるめもせずに
猛スピードで走っているのに


信号機がなくなった私は
渡っていいのか悪いのからずに  
呆然と見ているだけ



横断歩道に横たわった
直射日光を浴びて黄ばんだゼブラは


タイヤに踏みつけられて
その場でミシミシ泣いていたよ



喉が渇いたな

確かにそう言ったような気がした


なのに
雨水は塩分を含んでいて
喉の渇きは増すばかり


互いに



そう互いに




進むも止まるも戻るも
信号機の思惑次第だったのに


照りつける太陽を落とした目がこちらを向いた








2018.5.10
6:35



「横断歩道の死」

改題
「黄ばんだゼブラ」

及び加筆修正