祈らせてください

錆が言いました



「錆の接吻」



永遠の絵画の中に
とどめられた女にういた錆は
茶色く変色して
瘡蓋のように
覆い被さっています
 

クリムトの接吻のように
見えない愛が
彼女を侵食していくさまを


雫の形の涙が
ほくそ笑んで見ていました

奇怪なる美しい想い


貪欲な欲情
若さが老練さを傀儡として
錆に
君臨しているのです


みずみずしく赤い命の塊のような
林檎が
かじられた歯形から
溶けていく

その答えさえ見つけられないままに

その事に愉悦を持ちながら
あがくようにして

錆は祈ります

 
臍の中まで
爪の欠片ほどの愛を持って
 

あなたに接吻をしたいのだと






2018 5.7
3:45

ARATA 




16:30
タイトル変更
及び加筆しました


「錆」→「錆の接吻」


みずみずしく赤い林檎が
みずみずしく赤い命の塊のような林檎が


爪ほどの愛を持って
爪の欠片ほどの愛を持って

錆び→錆


変更箇所は以上です


詩を書くときに

特にこういうタイプの詩を書く時ですが
どこか引っ掛かりのある言葉を
入れるようにしています

読んで流れないで
そこに目や心が止まるような
引っ掛かりです

この詩では

″奇怪なる美しい想い″
"臍の中まで爪の欠片ほどの愛を持って″

ここの
″臍の中″という言葉と
″奇怪なる美しい″
という言葉

成功してるかどうかはわかりませんが(笑)


読むときはワタクシの声を想像して
お願いしますね(^w^)


あらた