娘の救急外来受診にコメントやメッセージを頂きありがとうございました。
正式な検査結果などがでてから、詳しくブログに書こうと思っていたのですが、医師である私が救急車を呼んだのは、どんな症状だったのか知りたいというメッセージやコメントを頂いたので、先ずは経緯を書かせて貰おうと思います。
正月2日目の昼、予期しないことが起きてしまいました。
4ヶ月の娘が生まれてからずっと使っていた粉ミルクが手元になくなってしまい、近所に買いに行ったところ、正月ということもあり、大きなサイズしか売っていなくて、実家もあと一泊だしと、別の銘柄のミルクのスティックタイプを買い、家に帰って早速飲ませました。
ゴクゴク美味しそうに飲んでる娘をみて一安心していたのもつかの間、予定量をご機嫌に飲みきって、抱っこしていたところ、直ぐに顔の紅斑に気づきました。
まさかと思い、ロンパースを脱がしてみると、紅斑と蕁麻疹のような発疹が全身に出現していました。さらに呼吸が弱くなり、ぐったりし泣くこともできません。
この症状からアレルギー反応であるアナフィラキシーショックの可能性を考えました。
アナフィラキシーショックであれば迅速な対応をしなくては最悪の事態もあり得るため、直ぐに救急車の出動をお願いしたのです。
幸いにも、救急車の到着も症状が出てから5分くらいと、とても迅速で、息子は家族に任せ救急車に乗り込む事ができました。
直ぐにバイタル(生命兆候)をチェックしてもらったところ、血圧低下はなかったものの、少し身体の酸素飽和度が低下していたため、酸素マスクを付けて近くの救急外来まで搬送して頂きました。
救急外来で処置をしてもらい、2〜3時間で紅斑と発疹も消えバイタルも安定していたので、その後も少し様子をみて帰宅となりました。
現在は今迄、使用していたミルクで問題はでていません。
原因はある程度想定していますが、来週アレルギー検査の結果がでる予定ですので、それをみてまた詳しく説明させてください。
写真は救急外来から帰宅した時の息子と娘
息子もただならぬ雰囲気を感じていたらしく
私と娘が帰宅するとずっと側に寄り添ってくれていました。
最近は救急車を軽度な症状で呼ぶことが、社会問題となっているので、不必要な出動要請は控えるべきです。
しかし一方で、命に関わる可能性があるアナフィラキシーショックに対する認識は、社会全体で理解を深めることが必要です。
アレルギーは、急に予想もつかない事態が起こることもあります。
今回の娘のケースのような事もあるのだと知ってもらう事で、少しでも皆さんのお役にたてればと思います。