熊本地震についての私の記事をたまたま見た、国立保健医療科学院の吉田穂波先生から、被災されているママたちへの救援物資の輸送について、ご相談を受けたのは、マグニチュード7.3の本震から三日後のことでした。


あの時点では、道路が寸断され、地上からの物資の輸送が困難な状況でした。


私の息子も製品を愛用している、株式会社リッチェル様から救援物資をご寄贈いただけるというありがたいお話でしたので、ただちに、ご専門の吉田先生に物資と必要数量を被災人口から算出していただきながら、熊本市地域政策課のご担当者とお話を進めていきました。



救援物資の輸送で、私が気をつけたことは、下記の3点です。

1 支援物資の標準化(同一製品をまとまった数量を揃える)
2 支援物資の一括納品(一回で物資を熊本市に納品)
3 現地の物流への負担を最小限にする

各避難所へバラバラに送るよりも、被災地への物資の配分は熊本市に一任する方が、今回のケースでは、現地の混乱を招かず合理的だと判断しました。


地方自治体経由で自衛隊駐屯地に物資を搬入する、通常の輸送スキームを利用することも検討しましたが、自衛隊の貴重な空輸能力に負担をかける可能性もあると判断。
最終的に、株式会社リッチェル様の富山本社へ支援物資を一旦集積し、チャーター便で陸路での輸送となりました。


支援物資の集まる場所への搬入は、想像以上の混雑で、分刻みでの搬入となりました。


荷受する熊本市も大変なご苦労をなされているようです。幸いなことに、市から指定された搬入のタイミングに間に合ったので、ホっとしました。大変冷静に陣頭指揮を取られ、不眠不休で頑張られている熊本市地域政策課の皆様には、大変お世話になりました。深く御礼申し上げます。




一連の支援を通じて、株式会社リッチェル様のご厚意とご熱心さには心が打たれました。全208ケースにも及ぶ物資のご提供、本当にありがとうございました。



また、熊本地震への対応にご尽力されている吉田穂波先生、現地で大活躍の簡易トイレメーカー日本セイフティー株式会社様にも深く御礼申し上げます。


今もなお、被災地では多くの方が不便な生活をなさっています。必要な物資が行きわたっていない地域もあります。ただ、荷受する熊本市のキャパシティはすでに超えており、基本的には小口の物資の受け入れは中止しています。(4/26現在)大口の場合でも、熊本市との事前相談や受け入れの調整が必要なようです。



被災地の一刻も早い復興と、被災地の子供達に安心が戻ることを心からお祈り申し上げます。