熊本の最初の地震から一週間経とうとしています。


昨日のワイドスクランブルの生放送で、地震発生の直後も大切ですが、報道も収まった数週間から数カ月の被災地への関心もとても大切と、コメントさせて頂きましたが少し補足説明させて下さい。



被災地が通常の機能を取り戻すまでには、多くのボランティアが活躍したり、劇的な救出劇などが報道される災害後一週間の「英雄期」



そして、災害の体験を共有し、災害救助や復興のチームと被災者が、絆で結ばれ、悲しみの中にも希望に満ちた「ハネムーン期」


しかし、被災から数カ月経つと、遅々として進まない復興に悲観し、被災者の我慢も限界に達し、精神的に不安定になってきます。
これを「幻滅期」といいます。


人々の関心も薄れる被災後2ヶ月から1、2年が、被災者にとって試練の時期でもあるのです。


もちろん、獅子奮迅の活躍をされた英雄の活躍があってこそ、復興へのスタートラインを切ることが出来ます。その行動力には敬意と感謝の気持ちを忘れてはなりません。また、被災地では豪雨などの土砂災害も予想されるので、まだまだ英雄の力を必要としています。


一方で、熊本地震に貢献しようと思っても、交通の寸断や、物資のライフラインが途絶えて、自分の志を発揮できなかった方も多くいらっしゃると思います。


でも、復興への長い道のりに参加すると思って、ニュースから熊本地震が消える時こそ、被災地に関心を向けること。


これが、過去の体験から私たちが学んだ、被災地復興との向き合い上で、とても大切な心の有り様だと思います。



命を守る知識と技術の情報館
兵庫県立大学大学院看護学研究科