ピクトアップ’02年、翔くんです。
『Pict up#19 2002-2003DEC.+JAN. 』
~ジャニーズの映画プロジェクト『J Storm』のすべて CREATIVE J~
【アイドルという枠組みからの進化をはかる5人それぞれへのインタビューを通して浮き彫りになる本当の素顔、嵐のリアルとは?】
イメージを壊していきたい――――櫻井翔
今年二十歳になった櫻井翔は、静かな男である。忙しいスケジュールの中、大学に進学。仕事と勉強を両立させている。『ピカ☆ンチ』では、バリバリのリーゼント頭で、ヤンキー役を爆演!!これまでに挑んだことのない、未知の領域へ一歩踏み出した。
慶應大学経済学部に在学中 今回の雑誌はヤンキー雑誌?
―――櫻井さんは現在、大学にも行ってるんですよね?
「やっと3年生になりました。仕事は忙しいけど、週に3回くらいは通ってます。必修の授業があるので・・・・・・(笑)」
―――勉強は好きですか?
「いや、さすがに『好き』ではないですよ(笑)。子供の頃からの自分がいる環境で、『大学に行かない』という発想がなかったから、普通に。今の僕にとって、仕事も大学に通うことも、普通に大切なことなんです」
―――『ピカ☆ンチ』では暴走族の役でしたが、演じてみてどうでした?
「朝は他のメンバーよりも早く現場に入って、バリバリのリーゼントにセットする。それだけで一時間くらいかかるんですけど、その間に気合いが入ってくるんです。目つきがワルくなって、衣装の特攻服を着る頃には、すっかり役に入ってました(笑)」
―――これまでのドラマでは、優等生っぽい役が多かったですよね。
「今までと真逆の役ができて、ホントに楽しめました。これからもしも不良の役がきても、あそこまでふりきれてるヤンキー役は、なかなかないんじゃないかな?」
―――あのタイプの不良はあまり見かけなくなりましたね。
「僕の周りには、ヤンキーはいませんでしたね(笑)世代的にも、ヤンキーといえばチーマー。だから【暴走族のかっこよさ】を追究してるヤンキー雑誌を買って、役づくりの参考書にしました(笑)。隅々まで読みつくしましたよ。鑑別所から出て来たばっかりの少年のインタビューとかが載ってて、ビジュアルをはじめ非常に勉強になったんです」
―――撮影中、楽しかった思い出はありますか?
「原チャリに乗るシーンの撮影がある日は楽しみでしたね。最初は何となく乗ってたけど、撮影の後半には、蛇行運転が身についてた(笑)」
J Stormは嵐の成長になる
―――嵐とは、櫻井さんにとってどういう存在ですか?
「仕事なんだけど、それだけでは表現しきれない愛情がある。一人で仕事に行くこともあるんですけど、そういう時は必ず、『メンバーに会いたい』って思いますね。家っていうか帰るとこっていうか・・・・・・、何か不思議な存在です」
―――メンバーに会っている時は楽しい?
「僕らは仲がいいから、一緒にいて『キツイな』と思ったことは一度もありません。家族でもないし、友達でもないし、同僚とも違う。僕にとって今までにいなかった人たち。彼らのことは、【メンバー】としか言い表せないんです。何か深い関係がありますね」
―――嵐の中で、自分の役目というと?
「(ジャニーズ)ジュニア時代は、二宮、松本、相葉の3人は後輩でした。大野くんは先輩で、嵐のリーダーですが、性格がのんびりしている(笑)。必然的に僕がまとめたり、引っ張っていく役目になっていますね(笑)」
―――今後は、どんなグループにしていきたいですか?
「いい意味でイメージを壊していく。そういうことを常にやっていきたいです」
―――個人的に力を入れたいところってありますか?
「僕は音楽ジャンキーなんです。小さい頃からピアノやブラスバンドをやっていて、音楽がないとダメ。ヒップホップも好きで、最近はジャズやテクノなんかも聴いています。アイドルという枠に限定されずに、音楽は本物を追究していきたいです」
―――このJ Stormの映画企画については?
「最初はびっくりしました。『レコード会社じゃないの!?』って。でも面白いことができている実感があります。嵐のレーベルですから、僕たちは制作するものに対して【責任】がある。だから、いいものをきちんと提供できるようにしていきたいですね。それは、嵐というグループが成長していくことにもつながっていると思います」
翔くんも個人仕事の時は、「メンバーに会いたい」と思ってたのね。かわいい。愛情があると言う翔くん。愛情だから、優しさと厳しさを持てるのかも。
アイドルという枠にとらわれない音楽というと『HERE WE GO!』かな?(私の中で翔くんぽいアルバムと勝手にカテゴライズしてます。いや、なんとなく・・・)
翔くんは的確に自分の考えを伝えられる人という感じです。後半部分を読んでると、『MORE』 ’13年6月号での10000字インタビューでの「“嵐はどうあるべきか”を考えるタイプ」につながっているようにも思います。
次は、大野くんを書きます。