世界で今起こっている非常に重要な内容ですが、3時間全部やるのは大変なので、2時間目だけです。
※3時間目の冒頭の一言も重要なのでオマケ。
とにかく、濃い情報だらけで、まとめきれません。
きれいな文章にはしていませんので、読むのに苦痛かも知れませんが、あしからず。
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【世界外交戦争】平成26年5月24日 公開
チャンネル桜:日本よ、今...闘論!倒論!討論!2014
:パネリスト:メンバーは豪華です!
小川榮太郎(文芸評論家)
クライン孝子(ノンフィクション作家)
石平(評論家)
中山恭子(参議院議員)1時間目のみ出演
馬渕睦夫(元駐ウクライナ兼モルドバ大使)
宮崎正弘(作家・評論家)
渡邉哲也(経済評論家)
<2時間目>----------
渡邉哲也:IEEPA法、アメリカ国防上の危機的な状況では、アメリカ国民・企業の財産没収できる法律。これをプーチン関連エネルギー企業にかけた。
アメリカは経済制裁という名の戦争をやっている。
プーチン、プーチンの友人達、ロシアエネルギー企業、ロシア4銀行との取引禁止とアメリカ国内にある資産の凍結。ロシア4銀行のクレジットカードが無効。
中国に対してもやっている。
2400億円温家宝の親族がアメリカに蓄財。習近平の姉が360億円。これはアメリカ側がリークした数字。
アメリカ財務省は、ウォールストリートに勤めている中国共産党幹部とその親族の資産を開示するよう命令。
アメリカは中国要人の資産を人質にしている。
香港ドルの裏付けとなる米国債を凍結すると、中国は物を輸入できなくなる。これがアメリカが持つ経済的パワーとなっている。中国が米国債をたくさん持っていても白紙化できる。中国が米国債を売る脅しなど存在しない。
中国人がアメリカ国内にお金を置いていては、凍結されるので海外の米ドル口座へ移している。それもアメリカが調べている。
馬渕睦夫:ウクライナ問題は、ウォールストリート主導のグローバル市場化に従わなかったプーチンが標的。
ウクライナデモは自然発生的に起こったのではなく、ヤヌコビッチが受け入れられないようにEUが引っかけた。
アメリカはそれを利用する戦略を立てていて、米国務次官補と駐ウクライナアメリカ大使との会話がリークされ、ヤヌコビッチが政権にあるときに、次は今の首相のヤツェニュクを首相にしようと話していた。
クライン孝子:それは欧州では常識。
スターリンはユダヤ人をポグロム(ユダヤ虐殺)した。逃げた人達はアメリカとカナダに逃げて政治中枢にいて、そういう人達がたきつけた。
馬渕睦夫:スターリンはレーニンと違い、ロシア共産主義に貢献したロンドン・シティやウォールストリート(要するに欧米の金融界)に反抗した。ソ連体制の元にユダヤ人殺しが起こった。
クリミアにユダヤ人自治区を作る話がでて、それを潰したのはスターリン。
グローバル市場化を進めているのはユダヤ金融資本。戦前からロシア憎しの感情が根底にある。それを潰してしまおうとしている。
それはエリツィンの時にかなり成功した。ロシアを急激に民営化してユダヤ系資源成金ができたのを、プーチンが追い出した。
アメリカは新興成金をつかってロシアの資源を全部奪おうとしたのをプーチンが止めた。
相変わらずドル決済に抵抗しているプーチンを潰そうと、いかにして潰すかがウォールストリートの戦略。プーチンを挑発している。米メディアは「プーチンは悪い」で一貫している。
ウクライナでロシア系住民を虐殺すると、プーチンは自国民保護で限定的に介入せざるを得ない。それをもって世界の世論を反プーチンにし、ロシア国内で反プーチンデモを起こし最終的にプーチンを引きずり下ろす。
そういう戦略のもとにアメリカは動いている。この戦略を変えていない。平和的解決しようという声が全く聞こえてこない。プーチンを苛立たせて暴発させるための経済制裁。
宮崎正弘:グローバリズムの敵はナショナリズム。プーチンだけではない。インドのモディ、トルコのエルドアン、みんな敵。ナショナリストはけしからんと言っている。
ヨーロッパで次々に出ている保守派、ルペン、スイスの保守党などをみんな極右と言っている。その流れで安倍首相はナショナリストだからけしからん、となっている。
グローバリズムを考えている連中が英米の中枢にいて、世界を動かそうという野心を持っている。反対すべき中国は罠にはまっていった。
スノーデン事件がもたらした真実は、世界中の金の動きを監視していたという事。
その結果、中国共産党の幹部が海外へ持ち出した金が1兆ドルだとわかった。もう一つ分かった事は、汚職を追放する中国共産党政治局中央委員会規律委員会が出した内部報告書が1兆ドル持ち出したと書いてある。この数字はアメリカから来ている。
中国人は自分の国の通貨を誰も信じていない。ビットコインを中国人が世界の10分の1を買っていたし、金は中国人とインド人が買い集めている。
それでいて習近平は「人民元決裁圏を作る。IMFのSDRの中に人民元3%を入れろ」と言っている。これは夢想。
※SDRとはIMFが資金を供給するときに米ドル、ユーロ、英国ポンド、日本円、スイスフランの通貨をまぜあわせて出す通貨バスケットの事です。
クライン孝子:ドイツも中国と貿易をやり、フランスはブドウ畑の殆どを中国人に買い占められた。ドイツの会社6千社くらいがロシアへ行っている。
渡邉哲也:アメリカが先に金融危機が起きて、資本が中国からも逃げていく、それを補ったのがヨーロッパだったので、それが不良債権化している。
クライン孝子:ロシア人の問題は、中国人のそれとは違って、真似て自分達で新しい工場でも作ろうという意欲がない。NATOが急にバルト三国やポーランド、チェコに軍備を送ったのは、アメリカが初めからそうしたかった。
ブッシュはドイツのハイリゲンダム・サミットの時にポーランドとチェコまで行ってミサイル基地を作りかけた。それを嫌がったのはEUだったが、時間をかけて(工作し)オバマの時代になってウクライナを攻めて侵入しようとしていると欧州では捉えられている。
渡邉哲也:バイデン副大統領の息子がウクライナ最大のガス企業に入社した情報が出ている。アメリカが入った利権争いの後ろに資源絡みの利権企業がたくさん入っているのも事実。
ウクライナのヤヌコビッチを追い落とすクーデター的なものの背後にブラックウォーター(現在はアカデミーという名の会社に変わっている)がオレンジ革命等を主導したアメリカの軍事支援会社が協力体制として入っていた事実。
馬渕睦夫:彼らは東部ウクライナに展開している。
渡邉哲也:アメリカの敵がいなくなり、テロとの闘い、個と国家の闘いでは戦争にならない。ウクライナ問題が起き、アメリカへの期待が高まり、アメリカの軍産複合体が武器を売るビジネスが成立する構造にはなっている。
馬渕睦夫:アメリカの国家がやっているのではなく、ウォールストリートを中心とする金融資本家達が彼らのビジネスルールで世界を統一する事をずっとやっている。
一番抵抗しているのがプーチン。その次が安倍首相。
中国はアメリカ側。完全にウォールストリートと組んでいる。金の流れが全部握られているくらいに緊密になっている。
グローバリストがいかに世界をグローバル市場で統一するかの最終段階に入っている。
石平:アメリカはアジア地域において軍を集中し、中国の台頭を許さない。アジアのルールを決めるのは自分達だと考えている。
宮崎正弘:ウォールストリート派が主流派で政権を動かしている。底辺ではティーパーティ、保守派、ロンポールがいる。ペンタゴンは完全に中国封じ込め。アメリカの中国封じ込めが大きな矛盾となってアジア政策に出ている。
司会:中国とベトナム、フィリピン、日本がある程度緊張関係が起こる事がアメリカの国益に適うので、中国の侵略行為をある程度までは容認しているのではないか。アメリカを必要とするように思わせるためにも、中国の脅威があるほうが良い。
石平:アメリカにとって中国は脅威にならないが、日本には致命的な脅威になる。
司会:日本の核武装は中国にもアメリカにも悪夢。
小川榮太郞:日本は、日本の核武装が長い目で見てアメリカの国益に適う事を語らなければならない。
渡邉哲也:チャイナビジネスやってる米国務省が、アジアリバランス政策(アメリカのアジアに対する軍事政策)を妨害してきた。12月の靖国訪問に関して、アメリカ当局者のポジションによって全く違う答えが出てきた。
ウクライナ問題が出てきて、国務省側の発言が一気に沈められた。
先進国の失業率を生み出しているのが新興国の安い商品の参入なので、彼らのこれ以上の発展を望まない層がある。製造業が敗退しているアメリカが軍事という巨大ビジネスで金を生み出そうとしている。
金融で儲けてきた利益をサービス業の拡大で反映させてきたのが先進国のビジネスモデル。
宮崎正弘:中国のエネルギーは1日800万バーレルくらい入れないとやっていけない。ガスをトルクメニスタンからもパイプラインを入れてもまだ足りないので、LNGタンカーを造ってインドネシアからもガスを持ってこようとしている。
小競り合いしか戦争する能力がない。民族対立、所得格差、南北格差などあらゆる社会矛盾が吹き出し、力で押さえてきたがネットで若者が政府批判したので、ネットを規制し、何とか秩序を保っているが、思っても居ないところから暴発が起こっている。
ゴミ処理場建設反対で数万人のデモで何人か死んでいる。こういう事がモグラ叩きのモグラみたいに、次々に出てきて、手が付けられない。
それを押さえようと必死になっているが、押さえる力が弱った時、
人民解放軍人235万人、人民武装警察120万人、ネット監視員200万人が食えなくなったら、がらっと社会構造が変わる。
今はまだ兵隊が贅沢に食っているから力による安定秩序は壊れない。
石平:習近平より胡錦濤のほうが遙かに頭が良かった。胡錦濤は2~3年間は何もせず、慎重に力を付けていったが、習近平はできる事も出来ない事もやってきて、全て裏目に出ている。外交遺産を食い潰した。
味方の国が韓国とロシアしかなく、知識人を敵に回し、共産党幹部も敵に回した。幹部やるうまみなし、贅沢禁止でカラオケにも行けず、ワイロも取れず。
国民も幹部も全部が敵。
宮崎正弘:軍トップの徐才厚、郭伯雄が事実上失脚。谷俊山も失脚。
一番金になる装備品でくすねた金が3400億ドル、愛人18人。
習近平が焦りすぎて拙速。反腐敗やり過ぎて党の反乱が起きている。軍にメスを入れたら軍がソッポを向いている。
大好きなマオタイ酒を飲んではいけないので、メーカーの株価が下がって世界中のマオタイ酒が余って困っている。
石平:軍人にとってマオタイ酒と女ができなくなったら人生の面白味が何も無くなる。
宮崎正弘:最大の売春宿である広東省東莞市の売春街を手入れし売春窟が壊滅。全部利権なので潰した。鉄道利権を全部奪ったので、今度は石油系の利権を奪っている。
石平:今は石油利権の闘いが新しい展開を迎えている。曽慶紅(江沢民の懐刀で石油利権のボス)が突然、上海に姿を現した。江沢民の息子と同伴だった。江沢民派は本格的に反撃を始める。
宮崎正弘:江沢民は病気で、21日にプーチンと会見したと発表があるが写真の発表はない。
石平:党内の他の派閥もみんな反習近平なので、追い詰められた江沢民派は最大のチャンス。
鄧小平の時代も党のクビは何人も変わっている。
宮崎正弘:利用するだけ利用したらぱっと変えた。胡耀邦をやっつけその次は趙紫陽。忠実な部下をどんどん切っていく。
明を開いた朱元璋は権力を取ったとたんに、忠実な部下をほぼ全員を殺した。
クライン孝子:スターリンと一緒だ。
石平:習近平が失脚してしまうと整ってしまって困る。長く続くほど中国がメチャクチャになるので長く続いて欲しい。
馬渕睦夫:プーチンと習近平が握手しているときや、会談している時は、プーチンは苦虫をかみつぶしたような面白くない顔をしている。ソチの開会式の時は横を向いていた。
中国国内で炎上した写真 まるで「謝っている習近平、怒って退出するプーチン」みたいな
安倍首相の時はニコニコしてようこそ来てくれたという顔をしている。プーチンの本音を読み取らなければならない。
日露が組めば完全に中国を押さえられるが、アメリカが好まないので、安倍首相の難しい舵取りが必要になっている。
谷内事務局長が訪露して日本の真意を説明している。アメリカに対してはうまく面従腹背するべき。
アメリカを袖にはできないが、ロシアオプションを持っておく事が究極的には米ロ関係にも良いといかに説得できるかが鍵になる。EUに対してもそうだ。
クライン孝子:安倍首相がEU訪問されてドイツに来た。前はメルケル首相が頼りなさそうにしていたけれども今回は真剣に聞いていた。
英国、NATOに行き、ちゃんと日本の立場を言って合意書を取ってきて、着々と要所要所を固めかけているから、いずれ日本も独り立ちするんじゃないか。
馬渕睦夫:中国が戦勝70周年記念をやるのにまだ1年あるので、その間に、中露が戦後秩序云々といっても、実体的に中露関係を崩しておく事が重要。今後1年の安倍外交は非常に重要。
宮崎正弘:安倍晋三外交の特徴
・アジアシフトはチャイナプラスワン
・米国ピポット(軸足)の先を走る
・トルコ、インド、モンゴルへ熱風
・ASEAN諸国とは特別首脳会議
・産油国へも重点歴訪
・就任から500日、37ヶ国の記録
歴代首相を独断で評価すると、
1位 岸信介
2位 安倍晋三
3位以下 略
クライン孝子:メルケル首相は「日本はアジアにとって最も手ごわい、かつ重要な国だ」と言った。
<3時間目>----------
渡邉哲也:習近平と朴槿惠の電話会談で、オバマ歴訪の際に話し合う内容を習近平に報告した事を米当局が把握していた。
在韓米軍の統制権を韓国に返す事を延長する会談が破局。その内容も習近平に報告。また米当局に漏れ、韓国の信用が完全に失墜。友好国として見る事をやめている。
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