105.戦艦大和と駆逐艦乗りの負けじ魂 【軍艦行進曲】リメイクカラー映像あり | 和敬清寂 ~書かぬが仏~

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軍歌 軍艦行進曲(軍艦マーチ)  歌詞付き
白黒映像をカラーに変換してあります。スゴイ

文先生が大好きだった軍艦行進曲!一番下に歌詞を付けました。


昭和の時代には、児童向けの良い本がたくさんありました。

昔読んだ本をオークションで買い戻しています。
そのうちの一つが「写真で見る太平洋戦争シリーズ」です。

写真で見る太平洋戦争


これで息子がすっかり軍事マニアになってしまいました。

中学生の時に友達と一緒に夢中になって読んでいたのが懐かしい。学校へも持って行って、日本軍マニアの友達みんなで大東亜戦争の話に熱中していました。


普通、戦艦大和とかゼロ戦に人気が集中すると思いますが、私たちに一番人気があったのは駆逐艦でした。

壮烈水雷戦隊


駆逐艦の活躍を扱ったのが「壮烈!水雷戦隊」。

戦艦や巡洋艦に比べると遙かに小さい船ですが、スピードが早く魚雷を武器に敵を撃沈する力は戦艦にも劣りません。


酸素魚雷


上図の四角く囲んだ部分で炸薬量の比較ができます。一番右の魚雷の炸薬量がケタ違いなのがわかると思います。

しかも、
日本海軍は他国のものとは比較にならない魚雷を持っていて、魚雷から放出される泡が酸素なので水に溶けて発見されにくく、しかも外国の倍の炸薬量です。

魚雷命中

魚雷が命中した巡洋艦:殆ど一発で沈む


おまけに、潜水艦を見つけると確実に撃破できる潜水艦専用の武器も備えています。


ただし、たった7ミリの鋼板でできた船で、ライフルの弾で貫通する程度なので、一発でも爆弾が命中したら沈没してしまいます。まさに命懸け。


小回りが効かない戦艦とは違って、
巨大な軍艦なのに現代のモーターボート並のスピードでちょこまかと走り回ります。

その小回りの効く運動性を生かして、敵の最も近い場所にまで接近して暴れ回りました。


時には、敵の隣まで接近して、敵も味方だと勘違いして撃ってこないのを良い事に敵艦を沈めまくって、全身傷だらけになり最後はエンジンも止まって帆を揚げて帰還したという駆逐艦「夕立」の壮絶なエピソードもあります。


そんな軍艦に乗り込む強者たちの”負けじ魂”にしびれたものです。

ちなみに「敵兵を救助せよ」で英国軍人を救助した軍艦は駆逐艦「雷(いかずち)」でした。


日本海軍が負けた
ミッドウェー海戦。大変残念な戦いでしたが、そんな中で、米軍パイロット達をうならせた駆逐艦の伝説があります。


駆逐艦は「谷風」。

日本海軍が誇る最強の駆逐艦の一つで、沖縄作戦に参加し最後まで生き残った「雪風」の同型艦。


(宇宙戦艦ヤマトの第1話で撃沈された古代守の乗る宇宙駆逐艦の名前が"ゆきかぜ"でしたね。)

ゆきかぜ

沖田「古代~~~」


米軍の急降下爆撃機58機と空の要塞・大型爆撃機のB-17が12機で、谷風めがけて爆弾を雨あられと投下。、

谷風は右や左へ急旋回、回避、また回避。

米軍爆撃機群は、船体の周りに白い水柱を立てるばかりで、
結局、一発も命中させられませんでした。

駆逐艦谷風


谷風が見事に避けきった爆弾は全部で137発。

至近弾の破片で6名の戦死者を出しただけで、命中はゼロ。しかも敵の指揮官が乗る爆撃機を撃墜までしています。

米軍は「ねたましいほどの巧妙さ」と讃えている内容が資料に残っているそうです。


軍艦ですから、モーターボートと違って、舵を切ってもすぐには旋回しません。

旋回しだすのにタイムラグがあり、波の影響も受けるし、船の速度によっても変わるし、操縦が難しい事はこの本を読めば分かります。


さらに敵の爆弾が降ってくるのを避けるには、できるだけ早く発見しとっさに的確な判断をしないといけません。

それを137発も回避してしまう能力の高さはまさしく神ワザ。



戦艦大和

艦艇写真のデジタル着彩 : 戦艦『大和型』 Yamato class battleships.より
http://blog.livedoor.jp/irootoko_jr/archives/849371.html



詳しい方から聞いたのですが、戦艦大和の艦長は殆どが駆逐艦乗りの出身者で、場合によっては艦長自身が直接舵を握る事もあったそうです。


フィリピン・レイテ沖海戦で戦艦大和とその同型艦武蔵が出撃しますが、どちらも同じような攻撃を受けていながら、大和は生き残り、武蔵は沈没しました。

大和の艦長と武蔵の艦長の力量の差が現れたということらしいです。

武蔵の艦長は砲術のスペシャリストから駆逐艦乗りのエリート第2水雷戦隊の参謀にまでなった方ですから、能力不足だったと言うつもりはありません。

戦場で生き残るギリギリの最後の皮膜一枚の明暗を分けたのが、叩き上げで得た実力の差だった、という事だと思います。


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軍艦行進曲

一、
 守るも攻めるも黒鉄(くろがね)の
 浮かべる城こそ頼みなる
 浮かべるその城日の本の
 皇国(みくに)の四方(よも)を守るべし
 真鉄(まがね)のその艦(ふね)日の本に
 仇なす国を攻めよかし

 二、
 石炭(いわき)の煙は大洋(わだつみ)の
 竜(たつ)かとばかり靡(なび)くなり
 弾撃つ響きは雷(いかづち)の
 声かとばかりどよむなり
 万里の波濤(はとう)を乗り越えて
 皇国(みくに)の光輝かせ

(間奏:海ゆかば)

海行かば 水漬(みづ)く屍(かばね)
山(やま)行かば 草生(くさむ)す屍
大君(おおきみ)の 辺(へ)にこそ死(し)なめ
長閑(のど)には死なじ


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