最近、「貿易赤字が増えている」というニュースを良く聞きます。
「貿易黒字が良くて、貿易赤字は悪い」んじゃないか、
というイメージを抱きがちですが、それは大間違いです。
貿易赤字増加で騒ぐのは、アベノミクスにマイナスイメージを持たせようとしているマスコミの策略です。
それでは、
中学2年生で習った数学で説明します。
じっくりと読んでいって下さい。誰にでもわかります。
(計算式)
1 GDP(国内総生産)は、経済活動で得た総額。
2 GDPは国民が得たお金の使い道。
消費か、貯蓄か、政府に支払うかのどれかになる。
↓
1 GDP=消費a+投資b+公共事業など政府支出c+純輸出d
2 GDP=消費a+貯蓄e+租税f
↓ 1と2の連立方程式
消費a+投資b+政府支出c+純輸出d=消費a+貯蓄e+租税f
↓
投資b+政府支出c+純輸出d=貯蓄e+租税f
↓
純輸出f=(貯蓄e-投資b)+(租税f-政府支出c)
↓ ↓
純輸出f= 貯蓄超過額 + 政府の収支
∴結論
純輸出(輸出-輸入)は、
貯蓄超過額(貯蓄-投資)+政府収支(租税-政府の支出)と同額。
↓
純輸出(輸出-輸入)の金額は、
・貯蓄が投資を上回った額と
・国民が得るお金より政府に入るお金のほうが上回った額
との合計です。
-----
じゃあ、貿易赤字が増える=純輸出が減ると、
1 貯蓄よりも投資が増える傾向。
=貯蓄が減り、経済活動が活発化している。
2 租税よりも政府の支出が増える傾向。
=政府に入るお金よりも、政府から国民に回るお金のほうが増える。
どちらも景気が良くなる要素です。
貿易赤字が増えたから、なんだか経済が悪くなったという気がしますが、全然そうじゃないんです。
逆に貿易黒字が増える要素として、貯蓄の増加、投資の減少、税金の増加、政府支出の減少の傾向があります。
どちらも景気を悪化させますから、良い事ではありません。
本格的に景気が回復したら、貿易赤字は増えます。
海外投資よりも国内への投資が増えるので。
日本が貿易だけで食ってる国だったら、貿易赤字は死活問題ですが、
輸出依存度はたったの11.4%。
殆ど意味ありません。
---------
「貿易赤字が増加で大変だ」??
天然ガスや原油の輸入コストが上がっているんなら、その数字だけ出せばいい。
なのに出さないで、貿易赤字で騒ぐ。
結局、それは原発再稼働の世論を起こさせないために出さないわけです。
汚染水の問題も、自然界に普通に存在する放射線量よりも遙かに低い数値に規制してる。それを見ても、明らかです。
マスコミや官僚に経済学部出ている人がいないはずがないので、彼らは知っててやっています。
増税で日本経済が悪化し税収が減ることも知ってて、増税賛成キャンペーンをやり、増税が決まると今度は増税で経済が悪化すると報道しだしました。
まぁ、何ものかに動かされているってことでしょうねぇ。
官僚やマスコミが出してくる数字やデータは殆どが国民を誘導するものだと考えるべきです。
ただし、
4月以降の消費税導入がもたらす悪影響は確かに心配です。
それと、中小企業対策が非常にお粗末なのも問題で、今の景気回復基調は大企業だけで本物ではないでしょう。
大企業の景気が良くなっても、国民全体には降りてきません。
日本経済の完全復活にはまだまだ道は遠いと考えるほうが良いようです。
←よろしければクリックをお願いします!