『戦国女刑事』

横関大 著

(小学館・2023年11月・図書館)

 

 

”尾張の大うつけ”こと織田信子率いる捜査一課第五係は、

策士・木下秀美と理論派・明智光葉ほか曲者揃いだ。

信子の野望は警視庁を統べること。

事件解決のためには潜入捜査も辞さないトンデモ捜査班に、

徳川康子は迷い込んだ。

難事件の捜査に加え、信子のパワハラを超えた恐怖政治に戦々恐々。

日中呼び出されるや、リアル千本ノックに付き合わされ、

夜は歌舞伎町でホスト三昧だ。

休む間もなく、捜査一課内で次々と汚職が発覚。

どうする康子?

全五編のノンストップ異世界ミステリー。

 

 

第一話 桶狭間に散る

 

第二話 姉川の失恋

 

第三話 竜虎、相摶つ

 

第四話 本願寺一族の野望

 

第五話 本能寺殺人事件

 

 

横関大さんの最新刊。

 

戦国武将をもじった名前の刑事が現在を舞台に活躍する

しかもすべて女性というエンタメ色の濃い作品です。

 

おふざけ、と言っては失礼なのかもしれませんが、

こういうパロディー大好きです^^

 

一応、ページの最初には

※本作品の内容と、武将たちの史実はほとんど関係ありません

と断りがいれてありますが、

五係の刑事(ほかに柴田勝代と森蘭)だけでなく

他の係の刑事たちや登場人物もすべてどこかで聞いた名前の変形ばかり。

男女逆転なので、織田信子の弟が市太郎とか、

地名や展開も歴史を知っていれば尚楽しめます。

 

倒叙形式で最初に犯人が明かされます。

犯人を推理する楽しみはないのですが、トリックや謎解きとともに

登場人物のキャラで楽しめました。

面白かったです。

さすがドラマ化の『ルパンの娘』『忍者に結婚は難しい』の作者だけあって、

エンタメ作品はお手の物ですね。