その謎の音は

 

私にはとても懐かしい


若い頃にさんざんお世話になった


銀色に光輝く


タ‥‥カ‥‥ラ


缶チューハイアップ


の蓋を開ける音でしたガーン


ねずみ先輩は小説を読みながらチューハイを飲むという行為で

足裏療法を素晴らしい健康法だと信じていた私の思想を


壊しました


しかし


反面


肩の荷をおろしてもらいました


とにかく気持ちよかったらいいんや


それを求めてきはるんや……




ねずみ先輩に似たその人は

最近では見かける事もなくなってしまいました


寂しい限りです


ひとつだけ


聞きたかったのに


そのチューハイは


そのチューハイは


どこで買ってるんですか?と


なぜなら


当店の周りにはお酒を扱う店がなかったし


ぬるくなかったのかな???


チューハイ


               足裏療法………完














当店では全身整体の場合、お客さんにどちらがお疲れですか?

と尋ねるが足裏療法ではあまり聞かない。

足を揉むんだから足の疲れをとるからという感じ

でも足は全身の反射区であり体と対応してるんだから

聞いたほうが良いように思う

たとえば、胃の反射区でも胸焼けの場合と胃潰瘍の場合では

アプローチする足が違う。

胸焼けは噴門側だから左足であり、

胃潰瘍は幽門側だから右足にアプローチすべきである。

腰椎の反射区だって腰椎は五つあるんだから反射区も五つに分割して

アプローチすれば効果はより高くなる。

どんな療法でもそうだけど極めれば深い。


しかし


しかし


そんなんどうでもいいやんって


思わされる出来事に


出会う 出会う




ねずみ先輩のようなグラサンのパンチパーマの兄ちゃんは

見かけとは裏腹の甲高い声で「宜しくお願いします」と言った後

小説を読み出す

小説はどんな内容なのか?

興味はあるが覗き見はできない

今は反射区に集中…集中

この人の弱ってる所を見つけてあげるんだ


そして


そして


しこりを揉みほぐしてあげるんだ

それが私の仕事…仕事



プシューッ耳




なんの音???



                 ………つづく








当店ではもちろん足裏療法もやっている。

私が最初に、この療法に出会ったのは今から約20年程前である

足の汚れが万病の原因だったの著者である

台湾人のK氏に教えを受け、後にその当時国ぐるみで盛んであった台湾の本部で研修を受けた

日本ではといえば、スーパー銭湯はおろか、店舗でも、している所は少なかった。

私が習った施術方法は相手にしてあげるのではなく、足の揉み方を教えてあげて

あくまでも自分で健康を維持する事を目的としていた。

一生懸命自分の足に取り組み、教えた方がびっくりするぐらいの結果を出した人も沢山いた。

足は体の反射区。異常は足にでて、足で異常を正す。

副作用もなく、お金もかからず、手軽にでき、且つ効果もある。

もちろんなにもかも完治という訳にはいかないが、

健康法としては、素晴らしいと思う。

ところが昨今

あくまでも足の疲れをとるだけに成り下がってしまった。

昔を知る人間にとっては寂しい限りである。

そういえば少し前のお客さんではあるが

究極の足での癒しを求めてこられた方がいる

年齢三十代でパンチパーマのグラサンをした男性である。

週に一度は来られていました。

その方は足を揉みだすとおもむろにカバンから小説を取り出します

そして…………つづく