縦に長い沖縄本島には、「くびれ」のように細くなっている部分がある。

ここである。

沖縄のくびれ。

憧れのくびれ。

みんなが欲しがるくびれ。

くびれが欲しいと人々は言うが、そもそもくびれとは、無駄な贅肉を落とすことにより発生する人体の一部であるので、「くびれが欲しい」と言うことにはある種の矛盾を感じ、そんなところもまた悩ましく美しい、くびれなのである。


ということで、無類のくびれ好きと定評のあるワタシも、くびれの何たるかを学ぶため、沖縄のくびれを横断してみることにした。


高速バスに乗り、石川ICバス停で降りる。

ここで降りる観光客、皆無。
ぶらりと歩き、まずは太平洋にご挨拶。
西海岸リゾートに負けないくらい、石川の海も美しいよ。
あとは、何もない道をひたすらに歩く。
すると、
なんだ、この巨大な構造物?
沖縄自動車道!
沖縄自動車道も、横から見ると、こんなにも美しいのだ。
下から見ても、美しい。
途中で見かけた小川。
の、ほとりで見つけた巨大な釣り針。
このサイズの川に、このサイズの釣り針。
おぉ。
つまり、こんな小川に巨大なウナギが棲んでいるってことね。
すごいな、沖縄のくびれ。

さて。
こちらは旅の友、暖流。
石川を歩く時には、やっぱり石川で造られた酒がいい。
暖流をちびちびとやりながら、ゆっくり1時間半ほどかけて歩くと、
おぉ、
海の予感!
太平洋から歩き出し、東シナ海に到着!
美しい海よ!
くびれ歩きは、これにて完了!
初めて歩いた沖縄のくびれは、どんなくびれにも負けることのない、とても美しいくびれであった。

おわり。