発表会の裏方 | バイオリンの先生の日記帳

発表会の裏方

スズキでは裏方を親御さんが担うのが一般的ですが、師匠が割と自分でなんでもさっさとやるタイプだったのと、私は昔から「ご両親にはなるべく演奏を客席で落ち着いて聴いてほしい」という考えがあったので、本番中は裏方を極力なくしていました。

(最初の設営や撤収などは親御さんにもお手伝いいただきます)


というわけで、受付は設けず、入口にプログラムをどっさり置いておくだけ。

ドア係は設けず、「演奏中の出入りはご遠慮ください」という貼紙をするだけ。

誘導係は設けず、各自自分で舞台袖に来て演奏が終わったら自分で客席に戻る自己責任方式。


という感じです。


すると、上級生の中から裏方を手伝ってくれる子が出始めまして、アナウンスを読んだり、袖で駄々をこねている子をあやしたり、譜面台を並べるのを手伝ってくれるようになりました。


それを見て育った次の世代は、さらに色々とやってくれまして、ついには実生活でも裏方のプロとして仕事をするような子まで出てきました。

今回など、中高大学生の最後の方や社会人の部では、

「もう先生は客席で聴いてきていいですよ。やっておきますので!」

ということで、のんびりじっくり客席で聴きました。


それを見ている中高生達がこれまた、アナウンスなどをこなすようになってきまして、上級生に感謝を込めて差し入れを持ってきてくれる子まで現れました!!



アナウンス席に置いておくと、上級生たちは喜んで食べてました。


そして、そういう生徒さんたちを裏からしっかり観察していて、足りないところをさりげなく手助けしている親御さんたち。


みんなが自分で考えて主催者目線で主体的に行動する、私の理想とする教育の場がここにあると思いました。


私は、そもそもバイオリンの先生ではなく小学校の先生になりたかった。

高1の時に師匠に一緒にやらないかと声をかけていただいた時には、生意気にも最初は断りました。


しかし、私の中で音楽はかなり魂の一部でしたし、これは切っても切り離せない。

しかもスズキメソードは教育団体であり、師匠はバイオリンを通じて幼児教育をしているんだということは気がついていましたので、師匠の強い勧めもあり、この世界に入りました。


そして、結果的に、自分の理想とする幼児教育が実現しているのでは?と最近感じています。


また新しい3歳ちゃんがたくさん入ってくれた荒木クラス。

もうひとサイクルくらいは頑張ろうと思います。