サウンド・オブ・ミュージック in London | バイオリンの先生の日記帳

サウンド・オブ・ミュージック in London

約2年前の春休みに、1週間ひとりでロンドンに行きました。
当時、離婚してまだ1週間ほどで、気持ちと頭を整理して心機一転スタートを切るために、日本を離れたかったのです。
ロンドンは、ドイツに行くときヒースローで乗り継ぎしたことがあるだけで、行ったことがありませんでした。私は古い町並みが好きなので、すごく近代的ですごくアンティークなロンドンを見てみたかった!
バイオリンの先生の日記帳-100214_2354~01.jpg中心から少しだけはなれたハイドパークという公園のそばの、ちいさなホテルに泊まって、毎日オイスターカードという日本のpasmoみたいなカードで、ダブルデッカーかの2階の一番前に座って、街中をグルグル走るバスの窓からず~っと建物を眺めていました。

もちろん、大英博物館やナショナルギャラリーなど見てまわりましたが、私が一番感動したのは、サウンド・オブ・ミュージックのミュージカルでした。

もちろん本場だからすばらしいのでしょうが、一番感動したのは、子役が完全にプロ意識をもっていることでした。

一度、日本で同じ舞台を見たときは、子役の立ち回りなどは、あまり複雑ではなく、子どもでも覚えられるだろうと思われるものでした。

ところがここでは、子どももすごく難しい段取りを覚えて、長いセリフや歌を歌い、ダンスを踊り、まったく子どもだからと優遇されているところがないのです。
よくも、こんな風に秒刻みに変わる立ち位置など覚えられるものだと、ほとほと感心してしまいました。

見終わったあと、早速、同じキャストで行われる次の日のチケットを購入しました。
一度見ただけでは本物のプロかどうかわからないからです。

翌日、寸分違わぬ舞台を見ました。何度でも集中し、結果を出せるのです。
子どもたちは完全にプロフェッショナルでした!!

どんな風にしたら、あのように意識の高い子どもたちを育てられるのか・・・すっかり、気になってしまって、この後はロンドンでは、テムズ川で船に乗っても、ちょっと足を伸ばしてパースまで行っても、気がつくとこのことばかり考えていました。
きっと周りの大人が、プロとして同じ土俵に立つからには年齢に関係なく、同じ意識を求めているのでしょう。

日本の子どもは、欧米に比べると甘やかされてゆっくりと育ちますよね。
そのおかげで、落としたお財布もちゃんと見つかるような、穏やかな平和な社会が育つのでしょうが、こどもたちから「やればできる」ことまで奪わないようにしないといけないな~、と思いました。