○書評 20冊目 海賊とよばれた男
○百田尚樹
○講談社
○経済もの


映画化されていることは、知っていたが、まだ内容は知らない。本屋大賞も受賞していて、出光興産の創業者の出光佐三さんをモデルにしていると知り、興味深く手に取った。


○あらすじ


太平洋戦争が終わりを迎えた頃、国岡商店の店主、国岡鐡造は、海外支店を失い、石油ルートを失った。常務は、人員削減を主張するが、鐡造は、「社員は家族である」と、1人の首も切らなかった。財産を投げうって、何でも仕事を引き受けていく。「いつか、石油の仕事をしたい」鐡造と社員は、熱い想いで、数々の試練に立ち向かっていく。どれほど敵が多くても、また強大な相手でも、鐡造は、一度たりとも逃げたりしなかった。世界と渡り合った、国岡鐡造の95年の生涯の物語。



○書評 : 90点です。


戦争や国際的カルテル、日本政府や石油連盟が投げかける数々の障害を、乗り越えていく姿は、心を打つものがあった。主人公と周りの理解ある仲間が集まると、どんな困難にも乗り切れるドラマが、この物語にはある。実話に基づくため、説得力と凄みがあった。



○こんな人におすすめ

⚫︎サムライ魂を持った主人公や仲間の物語を、読みたい人。

⚫︎気分が落ち込んでいて、小説で勇気をもらいたい人。


○本音

⚫︎クライマックスになるに従って、感動というよりも、勇気をもらえた。

⚫︎こんなにすごい日本人がいたんだと、余韻に浸れた。


○文章の相性 ☆☆☆


○シナリオ、脚本メモ


序盤から、最後まで、これでもかというくらいの、対立と障害があった。一つ一つ、諦めずに、妥協せずに、乗り切っていく。素晴らしいドラマが、この事実に基づく物語にはある。
物語の掴みから、主人公の人間味あふれる言動が描かれ、共感と絆を築いていく。