イメージってテロだ。

 

だから、荒川がこれから書く話を読んで、あなたの人生における嫌悪感の総量が上乗せされたといっても、荒川は責任を負えないし、そういう覚悟がない人間は、この記事においては、もうブラウザを閉じた方がいい。

 

話の内容は、人の内側の臭いについてだ。

 

荒川、すかし屁が得意だ。

言い直すならお尻の部位を揺らさないで屁ができる。

これは結構重要なスキルで、おならが出そうだけど、音も出るかもと思って我慢している人間に比べてストレスをためる必要がなく。だから恐らく寿命も荒川の方が長い。

 

ただし出てくるおならが「くさい」か「くさくないか」については荒川のコントロールから外れるため、いろいろな対処法をとってきた。

自分が若いときは、電車で隣になった中年サラリーマンの方を一瞬見ることで、周りのオーディエンスを味方につけ、

職場では、多くを語らない方法で有耶無耶にしてきた。

『透かし屁の荒川』とか、不名誉な二つ名を付けられていたかもしれない。

 

話が飛ぶが、友人と世間話をしているとき「おならってそいつの内側の臭いで不潔だから、パートナーが気にせずおならしてくるのって許せない!」と聞かされた。

 

どんなにきれいに化粧をしていても、

どんなにステキな服を着ていても、

おならは内側を隠せない。

「内側の臭い(※)」って単語が、さらに嫌悪感を高めた。

(※)匂いは良い匂い。臭いは良くない臭いのときに使われる漢字。

 

それを聞いてから、電車内や職場で、自分ではない臭いがすると、本当に吐き気がするようになった。

自分が吐くまでいかなかったのは、持ちつ持たれつだと思っただからだ。

 

最近自分も年を取ってきて、臭うおならの頻度が上がった。

自分も中年だから、電車内で隣の中年を見たとしても、昔ほどオーディエンスを味方にできている自信がない。

 

そんなとき、2歳5ヶ月になる娘を抱っこしていたら問題解決だ。

~臭う~

荒川君「荒川娘、ウンチした?」

荒川娘「ウンチしてないよー」

荒川君「そっかー。ウンチしたくなったらウンチする前に教えてね」

 

さながらトイレトレーニングをしている親子の微笑ましい光景だ。

ここで荒川娘が、本当にウンチをしてくれていたらなお良しだ。

お父さん思いのいい子だ。

 

問題は平日。娘がいないときだ。

荒川君の内側の臭いで周囲のみなさんに不快な思いをさせてしまったと申し訳ない気持ちでいっぱいになりつつ、ただただ口を閉ざすだけである。

俺の寿命が心配だ。