晩秋 | あらかんスクラップブック

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60代の哀歓こもごも

私の部屋からの空の眺め。



11月になった。

10月は散々だった。

コロナに感染して、外出できるようになった後も、2週間ほど、体調イマイチ。昼寝をしないと持たない。再開した書道の稽古もおしゃべり会も、集中力がつづかない。

この4、5日やっと、昼寝なしでもどうにかOK。

ほったらかしにしていたことを、必死でやる。


畑は、種まきの適期を逃した。夏野菜や花の片付け、土作り、草取り、球根植え、堆肥づくり、剪定に植え替え…。あっという間に4時間は過ぎる。

久しぶりにホームセンターの園芸売場にいったら、なんだか、今年は苗の育ちがよくない。植物にコロナはないから、異常気象の影響なんだろう。去年より、種、苗球根、肥料、土、すべて値上がりしている。この国では、一歩ずつ着実に食糧難が近づいている。



スーパーに行ったが、生鮮食品の質量とも落ちている。種類も少なくなった。肉のブロックがない。サンマ、イワシはなんて小さいんだ。それでも2カゴほど食料品を買ったら、1万円を超えていた。マッシュルーム、ラフランス、栗も置いていない。

秋だ。美味しいものをたらふく食って、コロナ罹患中のリベンジをしたいところだが、諦める。

産直農家に地元野菜を買いに行ったら、都市開発で年内には農地を手放すという。農家の庭先の無人販売で穴のあいた海苔缶に代金を入れるようになっているのだが、その海苔缶ごと盗まれたという。海苔缶がチェーンでカゴに繋がっていた。

土を耕し、種を蒔き、収穫して、洗って束ねた朝採れのほうれん草。農協の直売所の3倍くらいの量で百円。農業一筋60年、老いた農民がヒモで結えている。その祝福された手を見るがいい。

成田では、空港滑走路の延長や空港拡大で、耕作中の広大な農地がなくなる。まだ、野菜が育っている農地を近く収容予定だ。



開墾し、3代も耕してきた農地を強奪する。農地をアスファルトで埋めた空港が完成しても、もう世界から輸入できる食料もなく、飛行機が利用することもない空港。

食料、エネルギー、水を手に入れることができるのは上級国民だけの未来が透けて見える。


なにか、コロナ以前の私の生活を変えてみたいと模索している。

畑は続けるが、もっと手を使う日常にしたいと思う。PCやTVは、もういいかなぁ。本も思想や哲学関係は疲れるばかり。



書店で来年の手帳↑を買いに言って、ぷらぷらしていたら、思想・哲学の棚の横に、神話コーナーがあり、世界中の神話がいっぱい並んでた。

ひときわ分厚いのが、ギリシャ神話の本で、ギリシャ、キリスト教以前の多神教の世界。人間臭い神々がやりたい放題。不死身、超能力、色狂い、近親相姦、人喰い。人殺し、巨人に一つ目。牛や馬に化身したり…。




一度、じっくり読んでみたかった。新潮文庫の上下巻を買ってきた。しっかりしたカバーを作って、手話講座が終了したら、読み始めよう。


パソコンはいよいよ電源が入らなくなったので、呼吸停止だね。iMacか、NECのノートパソコンにするか迷っている。これも値上げしてるんだろうな。


畑はエンドウの種を蒔いて、イチゴの植え付けをして、チューリップの球根を埋めれば、冬は管理だけ。外出は受診と予約した国立劇場、博物館。プールはメンテナンスで長期休み。代わりにロードバイクはどうだ?ヘルメットを新調したい。


ギリシャ神話と、パソコン乗り換え、ロードバイクが、多少は厭世気分を救ってくれるか? あんまり人とワイワイやる気分にはなれないね。


…私の70歳の晩秋です。


葉っぱが色付き、

今年もカモが戻ってきた

昼間曇りでも夕焼けになった。