デジタルデバイド | あらかんスクラップブック

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半年前のauの3Gストップで、ガラケーからiPhone13proに乗り換えた。

人前でスマホを操作していると、「どう?使いこなせてる?」と、聞かれることがある。心配そうなので、「まぁね」と答えることにしている。

スマホの使いかたは、ほとんど自力でやっているので、回り道することもよくあるが、「へぇ~こんなこともできるんだ」と発見することも多い。

スマホというのは超小型のコンピューターだとすぐに気がついた。あ~ぁ、ストレージの大きいのを買っとけば良かった。

今、私のノートパソコンは、壊れかけ。ヒンジの片方が壊れかけて、大きな洗濯ばさみで止めている。もちろん折りたためないで、サイドテーブルに置いて、使う時はそのままそっと、デスクに運ぶ。心理的にケガ人を酷使することはできないので、あまり使わない。フリーズすることも増えたような気がする。



iPhoneでできることがあまりに多いので、パソコンは買わなくていいかなと思った時期もあったが、パソコンでできることが全部スマホではできないし、パソコンのほうが、快適だ。

インターネットの閲覧も、私の場合、パソコンだとWindowsなのでタスクバーからMicrosoftEdgeという一つのプラウザーを選択し、お気に入りをクリックすればだいたいOK。 

スマホでは、ホームページにアプリがどっさり。どこにあるか、上下左右にスクロールする。アプリを開くだけで大変。

それに、パソコンだと複数のウインドウが一画面で見られるが、スマホだと重なってしまう。 なにせスマホの画面が小さいから、チマチマ、指操作するのが、ほんとめんどっちい。マウスは使えない。

検索だけでなく、Amazonなどでお買い物するときも、パソコンのほうが数倍早い。スマホだと、なんか、注文してから、はたしていい選択をしたのか心配。

ちょっと詳しく書き過ぎたが、その他、メールもスマホは大変だ。私は電話をあまり利用しない。 電話番号だけでメールできるメッセージはスマホしかないが、LINEで代用できる。

スマホのメールで苦手なのは、フリック入力。まだ、ガラケーの親指入力のほうが片手でやれるし、時間がかからない。 家にいるときは、iPhone向けのキーボードを買って、Bluetoothでつないで入力している。めちゃフリック入力早い若者もいるが、私の両手でマウスを使いながら、ブラインドタッチのほうが早い気がする。


スマホと一緒に、キーボードとスタンドを持ち歩くときもある。袋を手作りした


その他、ファイル管理なんかスマホには無理だとか、気づいたことはたくさんあるが、キリがないので、結論。

 

スマホはパソコンの代わりとして使えない。パソコンは買い替えて、スマホは最終的にパソコンにつなげよう。スマホはパソコンの補助、サブですよ。なにか、正解不正解ではなく、文化の違いみたいなのを感じる。外ヅラをみてもわかるでしょ。縦長と横長。それぞれの特長と違いを掴み、使い分ける。使いこなすということは日々の気づきと進化なんだね。

 

さて、私のように、auの3G停止で、ガラケーからスマホに買い換えた高齢者も多い。「スマホはむずかしい」という人も多い。使いこなせてないのだ。パソコンは何年も使っている人が、スマホが難しいと言うのは解せない。 インターネットの同じ端末なのだ。

そんな人が、私に電話で使いかたを聞いてくるが、私には無理だ。どこを触ればいいか?なんて、電話で聞くな!

「では、会いましょう」。やめてくれ!

自分でやれ。家族に訊け、auショップに行け!

 

パソコンもあるけど、使っていないという人も多い。そんな人に新たに、スマホの登場。

日本の通信会社(キャリア)は、スマホを売って、通信事業もやる。パソコンは家電量販店で買って、通信はキャリアの仕事。

高齢者は、その間でオロオロ…。高価な機械を生活のツールとして使いこなせていない。デジタルは「必要ない」という人と違って、デジタルを使いこなせる人間になりたいという承認欲求は強い。

そういう人が、私にアクセスしてくるのは、はっきり言って、迷惑だ。

でも、かわいそうにも思えるし、ほっておくと、孤独に陥り、アル中か、うつ病か、ネトウヨになりそうだ。

高齢者のデジタルデバイト(格差)の問題。

 

スマホやタブレットの利用者、60~70歳で73%、70歳以上だと40%だね。利用していない人は約1000万人で、デジタル弱者、デジタルデバイド(情報格差)といわれたりする。

なぜ、利用しないか?

 

理由は大きく、①利用する必要がないと、②使いかたがわからないに分かれる。

総務省が音頭をとって、自治体、通信会社などで、高齢者向けのスマホ講座をやっているが、まだまだ足りない。

自治体の一部では、まずデジタルデバイスの利用に興味をもってもらうことから始めて、スマホを無料貸し出しして、助成金を出してスマホを買ってもらい、スマホ教室や相談を行って、使いこなせるようになるまでフォローすることを始めた。

高齢者デジタルデバイド解消に向けた実証事業(スマートフォン貸与) | 渋谷区公式サイト (city.shibuya.tokyo.jp)

井上順 渋谷区シニアデジタルデビュー大使

 

スマホもパソコンも、しょせん機械だ。機械はアタマや手で代行できる。

検索する代わりに電子辞書とか、辞典を利用したり、図書館に行く。メールの代わりには手紙。音楽はCDで聴けばいいし、映画は映画館かDVDプレーヤー。 高齢者は時間がたっぷりあるから、そういうアナログ生活もできる。 残りの人生、そんなに長くない。デジタルデバイスに背を向けて、生きていくこともできる。

デジタルの使いかたがわからないという鬱屈した高齢者より、必要がないという高齢者のほうがなんだかいいなと思えてくる。

歳をとると必要なものは少なくなる。気兼ねをすることもあまりない。気に染まないコミュニケーションをやらなくてすむ。

理解できないことをいらだって理解して使いこなそうなんてしなくていい。

だから、お願い。私にスマホやパソコンの使いかたを聞かないで…。


来年用の水ナスの種取りをした。

前回続き

 


ナスを4等分に裂く。



水に浸して、種を取る



ザルにあげ、天日干し。いっぱい採れたが、一粒一苗。育てるのはせいぜいニ苗。一夏、一株で100個ぐらいのナスが収穫できる。植物と土の力。水と昆虫のおかげ。ナスはインド東部が原産地。

私の畑は世界中の、さまざまなルーツをもつ野菜が共存している。アフリカ、中近東、南アメリカ、ヨーロッパ、中国、熱帯アジア、北アメリカ、日本。日本で採取した種は、日本になじんでいく。種を買わずに種をとる。