平和を創り出す | あらかんスクラップブック

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60代の哀歓こもごも

ヒイラギ

1年もあっという間にすぎるが、休日の1日もアッと言う間だ。昼間の日照時間が短いから、よけいだ。

朝5時、まだ夜明け前、目が覚めて、ベッドでガラケーのチェックをしたら、「忘年会しましょ」が2件、「新年会しましょ」が1件。

もう、12月の忘年会の予定が5件もある。 介護施設の職場忘年会は断った。 お付き合いで飲んでも、あまり楽しくない。

 

12月、もう空いている日はあまりないが、ご無沙汰の人からのお誘いなので、2日ほど候補の日を連絡したら、即返事がきて、6件目の忘年会をブッキング。

 

休日は、あれこれ家事と言えないような家事に追われる。 パントリーの整理とか、洗濯、うさぎのケージの掃除、洗剤詰め替え…。 溜まっているダイレクトメールとか、クレジットカードの請求書、会報の類い…。 TV番組の録画をチラ見しながらやってると、アッという間に昼食タイム。

いい天気だし、畑に行くと、もうすっかり葉を落とした、柿、サクランボ、ブルーベリー…。 それらの落ち葉で覆われている下には、芽をだした水仙、アネモネ、フリージアが。 葉っぱを取り除くだけで小一時間。

 水菜や春菊などの葉ものの成長が遅いのが気になり、保温しようと思い立ち、ホームセンターに行く。

トンネルかけの支柱を買ったついでに、黒マスクと苗ひとつも買う。

帰りに食品スーパーに行き、ノコフクウィーク延長期間の禁を破って、卵と長ネギを買う。

家に着くと、もう3時。 畑をやっている時間はない。5時に人と会う約束がある。 洗濯ものを取り入れて、うさぎのエサを入れ。 宅配便が来て、浴槽の掃除をしようと、栓をぬいたら、チェーンが切れた。 直しているヒマはない。 お茶を飲んで出かけよう。 茶筒の中フタをあけようとしたら、つまみが取れた。 もう30年くらい使ってる桜の樹皮のやつ。

お茶飲むのはやめて、水道水を飲み、自転車ででかける。

居酒屋で、今日はまともに食事をとってる時間がなかったので、腹ペコ。生ビールの大ジョッキと、豚や鶏を串にさして焼いたのを10本ほど、枝豆、サラダなどを注文して、乾杯したら、友人は急に体調が悪くなり、「食欲がなくなった…」。

しゃべるのは平気だというので、 飲むのと食べるのは引き受けて1時間近く店にいて、別れた。

帰り、トイレットペーパーのストックがないのを思い出し、ドン・キホーテに寄る。 安いのと、久しぶりの買い物で物欲が目覚めて、2カゴ分の買い物。チャリカゴに載り切れず、ハンドルにぶら下げて、一部、蛇行運転しながら帰る。

 

家に帰ると、アフガニスタンの中村哲医師が、銃撃されて死亡したというニュースが流れていた。

浴槽のチェーンが切れて、茶筒のつまみが取れて、友人の食欲が途切れて…。 中村哲さんが突然亡くなった。

信頼していたものが、途切れる喪失感みたいな気持ち。

 

日常は、あたりまえのようでいて、突然、奪われてしまうものかもしれない。 戦争で破壊されても、人を結びつける水路をつくり、砂漠を緑に変える。

…平和を創り出す人間になりたい。

ペシャワール会