父からの手紙「前半生の失敗経験から若き君に伝えておきたいこと」 -9ページ目

父からの手紙「前半生の失敗経験から若き君に伝えておきたいこと」

還暦を期に、団塊の世代を生きてきた前半生を反面教師として、若い君に伝えておきたい。これを老人の繰り言と取るもよし、教訓と取るもよし。私の願いはただ一つ、君の人生は君自身が決めて自由闊達に楽しく人生を謳歌して欲しいことだけ。

「金にまつわる話」―親父の小言から


「働いて儲けて使え」・・・・幾ら欲しいかを具体的な数字として紙に書き、毎朝、毎夕それを手にした状態を強く願望する。⇒そしてその実現のプロセスを明確にする。⇒これを信じ切ってそのプロセスを直ちに始めて実行し続けると億万長者になれると。

「人には貸してやれ」・・・・貸すこと大いに結構だが、貸したら返って来ないと心しろ、それを承知してくれてやると思えば間違いはない。

「博打は打つな」・・・・・・実体験から、ばくちとふんどしは向こうから外れる。たとい当たっても不労所得だから身に付かないので、タネ銭分丸損だ。

「借りては使うな」・・・・・使うべき銭ならなぜ稼がない。稼げないなら使うな。武士は食わねど高楊枝だ。

「貧乏は苦にするな」・・・・貧乏はつらい、だがいずれ金持ちになるのだから一時は苦しいが、失うものは何もないと思えば枕を高くして寝られるものだ。

「小商いものは値切るな」・・・汚く稼いできれいに使え、そのために値がさものは徹底的に値切るもよいが、小商い物は値切ってはならない。

ノーブレスオブリージュ



堂々たる人生を歩むためには、陰日向があってはならない。

青臭いと言われても、誠実であるためには利己的であってはならず、自ら気高くありたいがために自らに犠牲を強いる責任があるのだ。

ゴルフというゲームは自らが自らの審判であることで、そのプレーヤーの人格の高潔さを要求する厳しいものだ。その上でゴルフを楽しんでほしい。

また西洋のジェントルマンシップは我ら大和民族の武士道に通じるものだ。 


父が勤務していた外資系の会社での入社時注意事項は唯ひとつ、「ジェントルマンたれ」であった。


いかなる変事においても、何事にもあわてず、従容として立ち向かう姿は美しい。

俊秀と凡庸の差

地球誕生から50万年、人類誕生から4千年、そんな中で一人のひとの知識がずば抜けているといってもたかが知れている。

が、知識を知恵に変える能力の持ち主はそれこそ合理的に、時間を有効に使ってより豊かな人生を送れるだろう。



知らないことは恥ずかしいことではないが、知ろうとしないことは恥ずかしいことだ。自分が知らないために半可通の人間にでも虚仮(こけ)にされるのは嫌なことではないか。


有史以来の知識を学ぶためにはあまりにも時間が足りない。

そこで重要なことは集中力だ。知識と出会ったとき、これを一期一会と考えてそのときに集中して自分のものにしてしまうことが肝心だ。

だらだら時間つぶしで机に向かう愚は避けるべきだ。それ位なら寝てるほうがよっぽどマシだ。

東大に入る俊秀の勉強時間は意外に少ないが、集中力が違うんだ。

凡庸が「~しながら」なんて人生をナメテいる。