112年前に頂いた「今村紫紅画伯からの手紙」

 

残りの部分の読み下しです。

 

 

古径上人御地の帰りと

 

て一昨日見へ一泊の上昨

 

朝帰京され候 玄宗

 

君も新右衛門町の太后

 

参られ居少々比翼

 

らず候 何れ拝眉の節

 

いろいろ可申上候。

 

早々 紫紅

 

天城大人

 

長江兄へよろしく

 

お伝へ願上候

 

古径上人御地の帰りとて一昨日見へ一泊の上昨朝帰京され候 

玄宗君も新右衛門町の太后参られ居少々比翼らず候 

何れ拝眉の節いろいろ可申上候。

早々 紫紅

天城大人

長江兄へよろしくお伝へ願上候

 

(小林)古径君、新井屋さんよりの帰りと一昨日見えて一泊してから昨朝戻られました。

玄宗君(似た容姿から石井天風画伯の事かと)も新右衛門町の太后(安田靫彦画伯)もいたため、仲睦まじい様子が見られませんでした。

またお会いした際にいろいろお話いたします。

紫紅

天城様

(廣瀬)長江君に宜しくお伝えください。

 

後半はこんな感じでした。

 

小林古径画伯はこの年1月24日に結婚されており、3月に修善寺新井旅館へ泊りながら結婚の報告をされたようです。

その帰りに今村紫紅画伯のところにも寄られ一泊されたようですが、丁度石井天風画伯・安田靫彦画伯も滞在中だったので、仲睦まじい様子をあまり見せなかったようです。

天城は三代目相原寛太郎の雅号の一つ。

廣瀬長江画伯が新井旅館滞在中のようで、よろしくお伝えくださいと追伸されています。

 

今村紫紅画伯32才、安田靫彦画伯28才、小林古径画伯29才、石井天風画伯27才、廣瀬長江画伯28才。

相原寛太郎37才。

 

そんな若き日本画家たちの当時の行動が楽しく浮かび上がってくる手紙でした。

 

 

 

 

 

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