大正5年(1916年) 昭和34年一部改造
木造2階建て 数寄屋造り
池の景観を取り込んだ客室の雰囲気は、客室中もっとも贅沢なもので、
池水を渡る風や音が室内に入り、日本建築の配置の妙味が実感できます。
建物は赤杉の良材を主に使った優れた建築で、床の間まわり、内法、天井などに特色があり、
約90年経った今でも、構造等に損傷なく格調高いたたずまいとなっています。
「天井の特色」とはこんな感じです。
4部屋の天井をご覧下さい。
天井としては格の高い竿縁(さおぶち)の猿頬(さるぼう)天井
柾目(まさめ)の天井板です。
竿 縁 : 天井の間に一定間隔に竿縁(細長い木材)を通した天井
猿頬天井 : 竿縁の角を削って木材を細く見せる工法(細かい作業です)
「桐の二番」
一枚板ですので都合四枚の天井板です。
「桐の三番」
桐一と同様、猿頬天井ですが、こちらは板目
「桐の五番」
こちらは桐三と同じようですが、天井板の感じが違います。
いかがですか?
床の間まわり、内法、天井と四部屋すべて形が異なり、
各部屋共にいい味を出しています。
温泉と料理、そして日本建築の粋も是非お楽しみ下さい。
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