「予防保全」シュミレーションの具体策示せ | 荒井広幸 草の根 ブログ

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荒井広幸(あらいひろゆき)参議院議員 オフィシャルブログ

東京電力が原発から低レベル放射性物質を含む汚染水を海に緊急放出した。
3月9日に日韓外相会談で情報提供を約束した矢先で、韓国側は事前通報がなかったと失望する空気が広がっているという。
中国の人民日報系の環境時報は、「日本は汚染水処理で周辺国の同意を得るべきだ」との社説を載せた。それはその通りである。
隣国に配慮は当然なすべきこと。そして、今後IAEA等を窓口にして、各国に協力と理解を求める手続きを忘れてはならない。菅政権というか民主党政権には、どうしてこうした対処が手際よくできないのだろうか。
高濃度の汚染水の保管場所を確保するためにやむを得ないとする意見もあるが、大量の水で冷却させているのだから、こうなることは予測できて当然。政府はまったく後手であり、非常手段を取らざるを得ないことをシュミレーションしておいて、『この場合、こういう対策になり、副作用としてはこうしたことが起こりえます。この対策で効果がない場合、次にはこういう手段を取りえる』など事前に国民に開示していたら、世界からも批判される点も少なくて済んだのだが。
東電と保安院と政府と安全委員会が協力して、国民にこうした「予防保全」の立場から「この悪い実態で、ある種の安定状態にある原発」を今後どう良い方向に近づけるのかを具体的に示しておくべきなのだ。
これ(予防保全のシュミレーション)があれば国内外の識者から助言をかりることも可能となろう。何度、政府・与野党会議で注文をつけていても、やっぱり実践できないツケがまわって来た。人災である。
この認識があれば「東日本大震災」などというネーミングにはなるはずがない。政府は、原発=人災を意図的に触れたくないのだろうか。大震災ではなく、原発を含む「大複合災害」あるいは「大災害」と命名すべきだ。

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