自分の言葉を文字にして発信する、ということから、どこか逃げていたように感じています。
自分があまりにも無力で…
自我への自信のなさなのか…
非難を恐れてなのか…
ちゃんと綴ろう、と心がけてやってきていた20代の若き日の自分を裏切るような気もして、
結果的におざなりになってしまったこと、
ずっと申し訳なく思い、
気になっていました。
思えば…
去年の緊急事態宣言下、自宅で過ごす時間が多くなり、自分には何ができるかということを模索しました。
私も、仕事が激減。
一時、バラエティー番組などは全て収録が延期に。この先どうなってしまうのだろうと不安になりました。
医療現場では、大変な状況の中で大切な命を救おうと、医療従事者の皆さんが人手不足にもかかわらず必死に戦われている。
一方で、自分は仕事に対して、できる限り多くの方のために、情報や元気を届けようと思って向き合っている仕事を、務めることすらできない状況に…
その悔しさは、非常に大きなものでした。
そんな中で家にいながら自分に出来る事は何かと考えて始めたのが、
YouTube配信や様々な種類の塗り絵制作。
タブレットに指をあててLINEスタンプを24個作ったのも、この時でしたね。
ただ、自分ひとりにできることはあまりにも微々たるものだと感じました。
果たして、これらはなんの意味があるのだろうか。誰も必要としていることではないのではないだろうか…
無力感に苛まれる中、一度目の緊急事態宣言が解除され、徐々に、感染症対策をした上での活動が可能になっていき、
それ以前と同じように仕事をすることができるようになっていきました。
このブログでは、始めた当初から、お仕事以外で自分が体験したことや感じたことなどを発信していこうと思っていました。
そのため、また仕事ばかりの日々になり、外出自粛要請も相まって皆さんにオススメできるような娯楽や充実したおうち時間の過ごし方も、提案できるものはなく、
更新に至りませんでした。
そんなわけですが…
今回は、
2021/03/14 に、NHK FMで放送した『今日は一日“東北のうた”三昧』で感じたことや、
このお仕事に向けてわたしが学んだことをすこしお話ししたいと思います。
みなさんからのメッセージとリクエスト、民謡の生唄・生演奏、ゲストとのトークやリクエストなど、
たくさんの「うた」と「エール」を東北に届けよう、という9時間。
東日本大震災から10年が経ったいま改めて、東北を、日本を、想い考える時間になりました。
時間が経っても、癒えない悲しみや苦しさはあるかと思いますが、
被災された方や東北を思う方々の明るさや強さは、わたしの想像以上に大きなもので、
応援しよう、エールを送ろう、と意気込んで臨んだわたしの方が逆に励まされたような気もしています!
放送を通して、気持ちを届けること、
気持ちに寄り添うことの大切さを感じました。
それと同時に、
この放送にあたって、改めて東日本大震災について調べてみると、
知っておくべき問題や、
やはり、まだ10年なんだ、と思うような側面も見えてきました。
東日本大震災での死者・行方不明者は、
約2万2200人。
4万人以上もの方が、いまも避難生活を強いられています。
仮設住宅には、「みなし仮設」とプレハブなどの「建設型仮設」があり、
後者が難航したこともあって、
前者の、被災者がみつけた賃貸住宅も仮設住宅とみなし全額補助する制度の「みなし仮設」を利用する方も多かったそうです。
そうなると、都市部の賃貸住宅に移り住むことが多いため、結果的に、被災地の人口流出につながる…
たとえば富岡町では、避難指示は解除されても、居住者はそれ以前の1割ほどに減ってしまったそうです。
元の場所に戻っても風評被害にあい、故郷も仕事も失ってしまったと…諦めてしまった方も多いようです。
浪江町・うけど漁港では、もう津波の被害を出さないようにと作られた、巨大な白い壁の存在が…。
ただ、これにより、以前の美しいの景色は失われ、故郷を離れた人もいるようです。
一方で、
仮設住宅に移り住んだとしても、今度は孤立による、孤独死が増えてしまったそう…
単身高齢者や障害者の方に目を向ける必要もあるようです。
余談ですが、
もし、南海トラフ巨大地震が起きた場合、東日本大震災の16.5倍の仮設住宅が必要になるという予想もあるそうです。
その時の供給不足の心配もありますね…。
そして避けて通れないのが、原子力発電の問題。
東京電力福島第一原子力発電所は、
3基の炉心が溶解し、水素爆発、放射性物質(セシウムなど)が、風で内陸部や海へ流れました。
それで脱原発へ、という流れが加速していますが、
廃炉作業は難航しているようです。
3号機は終えましたが、1、2号機は未回収。
2041年〜51年の完了目標も、このままでは不可能ではないかと言われています。
脱原発の流れで、国内の原発は54基から33基に減りました。
ただ、それによる国富の流出も深刻なんですね。
年に2兆円〜3兆円で天然ガス火力発電燃料輸入に費やすことになったそう。
そのため、電気料金が上昇し、家計・製造業の負担が大きくなり、電力危機に陥っています。
ブラックアウトも記憶に新しいですよね…
この冬も、節電が呼び掛けられていました。
すべてが、繋がっているんですね。
私がここに綴ったのは、問題のうちのほんの一部だと思います。
また、
津波によって6才の息子さんを失ったお父さんのインタビュー記事がありました。
お子さんを見つけたのは、岩手県釜石市の鵜住居町防災センターの1階だったそうです。
せっかく逃げ込んだ場所だったはずなのに…
3.11から1ヶ月近く経ったころ、泥の中に両手足や顔が埋まっているのを見つけた…と書かれていました。
一瞬、その光景が見えたような気がして…
男の子、怖かっただろうなあ…
お父さん、あまりにもショックが大きく辛かっただろうなあ…
と思い、
涙が込み上げました。
東日本大震災は、
多くの方は目を背けたいこと、怖かった、ショックの大きい、忘れたいこと、なのかもしれません。
苦しい過去、辛い記憶は、これに限らずどんなことでも、誰だって忘れたいのではないでしょうか…
それでも
話してくれた、
伝えてくれた、
その意味を、汲み取りたいと思いました。
もし知識があれば、逃げていれば、助かったのにと悔やむ声もたくさんありました。
そうした思いから、語り部になった人や、教訓を次の世代の人たちへ伝えていこうと活動する人が多くいるんですね。
「風化させちゃいけない」というのは、
死者・行方不明者への弔いの意味もあるでしょうし、
未来ある、今を生きる人たちの命を守るためにも、大事なことではないでしょうか。
だから、
東日本大震災について語ったり、
考えたり、経験や事実を共有すること。
大事ですよね。
毎年のように災害が起き危険と隣り合わせのこの国に生きる人は、
みんなが知って、見つめ直すべきことなんだろうと思いました。
たとえ被災地出身でなくても、ひとりひとり、みんなの問題ではないかな、と思いました。
わたしはみんな一緒に、今日そして明日を、笑顔で過ごしていきたいです…!
精一杯、生きよう。
励ましあって、同じ方向、明日へ向かって。
長くなりましたし
誤字や不備があるかもしれませんが、
すこしでもみなさんのきっかけにかれば、と思い綴らせていただきました。
一緒にMCを務めさせていただいた、峰竜太さんと(^^)
elina-♪