本年も残すところあと3日となった今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。月日の経つのは速く、ラオスへ来てもう一年半です。光陰矢の如しとは、まさにこのこと。ラオスの日光は矢のように刺さってすっかり色黒。日光矢の如しで痛くて涙目。


 さて、今回は『ラオスの小学校にサッカーゴールを作っちゃおう!』というお話。

 

 事の始まりは、友人からの紹介でピースボールプロジェクトの援助を受けられるようになったこと。このプロジェクトでは、日本で使われなくなったサッカーボールを途上国の子どもたちにプレゼントするという活動を実施。その対象に僕の勤務する学校が選ばれたというわけ。

 ボールが届くと、子どもたちは本物、本革のボールに大喜び。校庭で楽しくサッカーをして遊ぶ姿を見ていて、ふと思ったことが一つ。


 「どうせなら、サッカーゴールも作っちゃおうよ。」


 早速、学校長に相談したところ、快諾。当初は、竹か塩化ビニールパイプで簡易的に作ろうと思っていたのですが、先生方の強い希望により、鉄製の本格的なものを作ることに。言うは易しですよ、先生。。。


 建設資材屋さんで鉄は簡単に手に入るものの、やはり予算がそこそこ高くつく。。。払えなくはないが、ただプレゼントするというのは、途上国の人々にとって逆に良くない!


 そこで、学校の児童・教師からゴール募金を募ることに。一人、500キープでも1000キープでもいいから、少しずつ集めて貯まったら製作しようという作戦。学校長に相談したところ、これまた快諾。


 子どもたちはお菓子を買うお金を少しずつ募金して、あっという間に目標金額に到達。という、美しい話になればよいのですが、


実は、


 先生方が子どもたちに命令し、強制的に一人2000キープずつ持ってこさせた。まぁ、何はともあれ、あっという間に目標金額達成。



 一番の問題は、鉄の溶接だったのですが、地域の鉄工屋さんが子どもたちのため、安価でこの仕事を引き受けてくれてクリア。と、いうか、校長が「子どもたちのためなんだから安くしなさいよ。」と威圧的に言ったもんだから、鉄工屋さん赤字覚悟でしぶしぶ承諾。



 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記  
 ゴールの組み立てをまだかまだか    溶接にはかなりの電気を使う。が、

 と見守る子どもたち。「近づいたら    この鉄工屋さん、ちゃっかり電線

 危ないよ」とは誰も言わない。。。    から線をひいて電気の無断使用。 



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 色塗りは子どもたちの仕事。塗料    「ガソリン買ってきて。」と言われた

 にガソリンを混ぜて使用。肌に      時はさすがに驚いたけど、それが

 ついたらなかなか落ちない。。。     ラオスの知恵。薄めて量も倍加。


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 もうすぐ完成!ゴールネットは漁の    ゴール完成記念のサッカー大会。

 網につかう紐を買ってきて自分で     4年生対5年生。紙で横断幕なんか

 編みました。俺ってやればできる!   も作って応援が本格的。僕は審判。
 
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 サッカーボールとゴールで全校記念撮影。写真が悪くて

 スミマセン。一応、みんな笑顔です。大切に使ってほしいな。


 また一つ夢が叶って、とても幸せな気持ちに。ラオスでの素敵な思い出が増えました。


 因みに、製作費用。。。(サッカーゴール2台分・円換算)

 ・サッカーボール 4個 … 0円(ピースボールプロジェクト援助)

 ・鉄材    6m×7本 … 4200円

 ・溶接      20か所 … 3500円

 ・塗料   700ml×2缶 … 540円

 ・はけ        4本 … 120円

 ・ガソリン       1ℓ … 100円

 ・網ひも   20m×5束 … 270円

 ・結束バンド    1袋 … 240円

 合  計           8,970円

 

 子どもたちとのサッカー大会の思い出 … プライスレス。。。


 って、最後にこれを言いたかっただけね。