カオパンサー(入安居)が近づき、追い込みのお祭り・宴会が多くなってきた今日この頃、みなさま、いかがお過ごしでしょうか。昨晩も、近所のお家で小路を封鎖してわいわいお祭り。脇の細道を行くと泥沼にはまって涙目。


 さて、今日はラオスのトカゲ・ヤモリたちのお話。


 先月、キッチンで料理をしていると目の前に、指の爪程の大きさの白い卵を2つ発見。はて?こんな卵、買ったかな?

 何の卵かはわからないけれど、好奇心がくすぐられ、とりあえずペットボトルに入れて観察。


 しばらくは何の変化も無かったのですが、ついに先週、ペットボトルの中に動く生物の姿が。


 これです。

 ヒロのらおす日記   ヒロのらおす日記

 画像が悪くてスミマセン。つぶ   ボトルの底に写っているのが

 らな瞳でこちらを見ています。   孵化後の卵の殻。見えるかな?


 謎の卵から誕生したのは、ラオス語でチッチャムと呼ばれる小ヤモリ。(インドネシア語では「チチャ」)体長は10~15センチぐらい、体の色は白っぽい肌色。

 ラオスでは、家の壁という壁に必ず張り付いていると言ってもいい程、よく見かけます。


 すぐにペットボトルから出してあげたのですが、初めて目にした生き物が僕だったためか、なついてなかなか逃げません。かわいいもんです。今は屋根裏で生活中。


 ラオスには、トッケと呼ばれる大ヤモリもいます。それがこちら。

ヒロのらおす日記 ヒロのらおす日記 ヒロのらおす日記

 グロテスク。色や この大きな口で「トッ 抜け殻。財布に入れれば

 模様は様々。   ケー!」と鳴きます。 よいのでしょうか。

 

 トッケは「家の守り神」として、大切にされています。

 その大きさとグロテスクな見た目にも驚かされますが、特徴的なのは何と言っても鳴き声

 夜中に突然、屋根裏などから「トッケ―!、トッケ―!、トッケ―!...」と、一定の間隔で連続して鳴きます。自己紹介でしょうか。人間の子どものような声をしていて、非常によく通る大きな声で鳴きます。

 ラオスやインドネシアでは、7回連続(10回という人も)して鳴くのを聞くと幸運がもたらされると言われています。

 1回目「トッケー!!(トッケですっ!!)」

 2回目「トッケー! (こんばんはっ!)」

 3回目「トッケー!!(いい声でしょっ!!)」

 4回目「トッケー! (独身ですっ!)」

 5回目「トッケー! (募集中っ!)」

 6回目「トッケー。  (とっても苦しいですっ)」

 7回目「トッケぇぇ。  (っがんばりましたぁぁ。)」

 8回目「トッケぇ。   (まちがえましたぁ。)」

  …。。。

 と聞こえます。


 タイの北部では、昼間にトッケの鳴き声を聞くと不吉だとも言われるそうな。

 我が家の屋根裏に以前住み着いていたトッケは、7回鳴いてくれたのですが、どこかへお引越ししてしまいました。もう7回目ともなると、とても苦しそうに鳴いていて、あと1回がんばれって応援したくなっちゃいます。

 現在住み着いているトッケは新参者で、毎晩大きな声で鳴いていますが、4回しか鳴けません。4回目であっさり鳴くのを止めるので応援する気にもなりません。

 実はどちらも未だに、僕の前に姿を現したことがありません。神ですから。 


 トッケは、マスコットとしても東南アジア全域でとても人気があります。

 ヒロのらおす日記    ヒロのらおす日記

 トッケグッズは実に   トッケのキーホルダー。

 多種多様。       ぬいぐるみなども人気。 


 生体は日本でもペットショップで2000円前後で販売されています。空輸は禁止されているため入荷は少数です。


 因みに、チッチャムもトッケもヤモリ科です。トカゲではありません。トッケが世界最大のヤモリだという人がいたのですが、調べてみるとヤモリの中で最も大きな種類はこちら。


 ヒロのらおす日記   ヒロのらおす日記
 対象比較が無いので、大きさが    というわけで、おっちゃんが
 ちょっとわかりづらいですね。    対象比較。でかい!ネットか

                   ら写真拝借。

 ツギオミカドヤモリ。ヤモリ科ミカドヤモリ属。別名ニューカレドニアジャイアントゲッコー。ニューカレドニアに生息。最大全長なんと42cm!ミカドヤモリ属だけではなくヤモリ科最大最重量種。

 トッケと同じく、ゲッコーという別名を持ちますが、その大きさは比べものになりません。“ミカド”を名に持つだけのことはあります。こんなのに噛まれたら大怪我します。軽い事故になっちゃいます。怖いこわい。

 ラオスの人たちは、チッチャムやトッケを食べたりしません。一番身近に手に入る生き物なのに、決して食べたりしません。それは守り神だから。とは、言いますが、実際美味しくないだけかもしれません。


 ヤモリは食べなくても、トカゲは容赦なく食べます。市場では旬になると、小さなトカゲが一匹100円前後、オオトカゲが一匹1500~2500円程度で売られています。

 ヒロのらおす日記   ヒロのらおす日記
 小トカゲ。わりとどこに    オオトカゲ。体長60~80cm。

 でもいる。見た目は立派    ちょっと山に入ると、草むら

 まるで小さな恐竜。      に潜んでいるらしい。

 小さなトカゲは、庭などによくいるので子どもたちが長い竿の先に紐で輪っかを作り、そうっとトカゲの首にかけてきゅっと紐を引っ張って、見事に捕まえているのを見かけます。

 オオトカゲは、山で捕ってくるそうな。楽しそう。一緒に行ってみたい。一応、保護のため売るのは禁止されているのか、大っぴらには売っていません。市場の奥の方とかで密かに売ってます。

 この他に、ヘビもよく売られています。ラオス人曰く、とても美味しいけれど高いとか。この前見たのは、80cm程の蛇3匹が生きたまま袋に詰められて一袋2000円程度でした。う~ん、高い。

 ワニの肉も手に入りますが、こちらはタイからの輸入品。鶏肉のささみっぽい。カエルも鶏肉っぽいし、鶏肉っぽいって多いなぁ。


 これらの爬虫類は、煮込んで食べるのが一般的。素揚げや塩焼きも可。一度チャレンジしてみたいのですが、不安なので、ラオス人シェフが一緒の時に挑戦してみたいと思います。


 以上、ラオスの爬虫類事情でした。