比類無き強者達の頂上決戦

最果てに待つ結末は

連覇か返り咲きか、新王者か






時代を牽引する最強豪が鎬を削る1部

8校定員の所を6校で争うと言うやや寂しいエントリーとなったが、その分芦ノ湖の怪物が新たに1校加わり、現役の主要大会タイトルホルダーが一同に会するドリームマッチとなった


これまで対校戦優勝と言う栄冠を勝ち取った大学は、初代王者にして主催の海南大学を初め過去に5校存在し、今回史上6校目の優勝経験校が誕生する機運も高まる。経験豊かな既存組と初の1部となる新戦力のタッグマッチも見所の1つ。


以下参加6校を個別に紹介する




【日暮里体育大学】

昇格組で初の1部参戦

芦ノ湖で『復路の日暮里』と呼び声高く、特に8区での逆転シード劇は風物詩の1つ。専ら芦ノ湖に主眼を置いて来たチームではあるが、その影響か今回ハーフに3.4年生を集中させると言うキッパリとした布陣。そんなエース影山龍馬はステータスで考えればハーフで最も優位にいると言ってもいい。


更に10000mでは強力な1年生熊田俊が控えている。学年配置がかなり分散したため1年生ながらの高得点は狙いにくいが、目下の所3点獲得はチャンス大。これにハーフで考え得る最高の結果が伴えば表彰台ラインは飛び越えてくるだろう。




【菫大学】

OB戦力や芦ノ湖で何かと存在感を持つ

過去には芦ノ湖を制した実績もあり、2回目の1部ながらただならない戦意を感じさせる


日暮里体育大学とは違い3.4年生分散型の布陣。ある程度10000組とハーフ組で分けていたのかステータスも実に分かりやすい。ある程度10000mに2年生以下が流れて来てくれた事は、菫大学の2年生を見ると地味にアドバンテージが大きいだろう。当然勝敗は分からないが、ステータス上で言えば西洋大学の2年生以外の10000m下級生組相手には優位にあると思って良さそうである。その分4年生は海南・目黒2校との三つ巴対決は避けて通れない。決して引けを取ってはいないが明確にリードしていないのもまた事実と言える。




【光明大学】

両種目とも堅実に戦っていく布陣

戦前弱気な発言が目立ったが、今回も学年配置という名の戦略が鍵を握りそうなエントリーになった。再三言うように学年がばらけているため、特に2.3年生ハーフがどの程度奮闘するかがかなり大きい。超大型ルーキーと送り出した相沢悠佑と対峙する1年生が思った以上に少なかったのも地味に誤算になっているかもしれない(それでも3点獲得の可能性を残しているが)。


後は『三つ巴』と評した10000mにどこまで食い込めるか。具体的に言えば4年生を投入した以上4位以上は確保したい。それによってハーフ視界は濃霧となるか晴天となるかが決まる




【海南大学】

最多優勝経験校で唯一連覇の経験がある

史上類を見ない程の強烈なスカウトを以て望んでいる今回は、1年生も完璧違い選手をエントリーさせて来た。こちらも分散型のエントリーで臨むとはいえ、3年生をオール100越えでハーフに送り込めたのは大きいだろう。


目下のアキレス腱は2年生。

十分強力とは言え相対する敵は1部常連と千軍万馬の昇格勢、西洋・菫・日暮里3校の2年生にステータス上の明確なリードを許している点は厳しく見積もる必要がある。逆に言えばそれ以外の憂いがあまり見当たらない。2年生が凌げば王座返り咲きは十分なチャンスがある。




【西洋大学】

過去3度の優勝を誇る最古参にして最強豪

日暮里体育大学同様にハーフ全賭けの3.4年布陣。オール100越えの3年生を擁してその覚悟を垣間見させる。それでいて10000mも決して他の1.2年に劣る訳ではない、寧ろ2年生はスピード100を突破している点で強気に挑めるのでは無いだろうか?


本人がどう捉えているかは分からないが、著者から見て最も隙がない布陣だと考える。上級生をハーフに集中させたのが一つどうなるかではあるが、基本的に各学年のごとの対決となれば一切の引けを取っていない。1年生も光明・日暮里両校が大物を有しているだけで、総ステータスで見た場合それほどの大きな差ではない。80を越えている箇所が無いと言う点では、この明確な隔たりがどの程度タイムに反映されるか次第ではあるが…




【目黒大学】

史上5校目の王者

西洋・日暮里2校と真逆の布陣で10000mをトップで終えようと言う戦略かと思いきや、2年生に空前絶後の魔物が潜んでいた。ハーフにも3年生を送り込んできたと揶揄して差し支えない。


目下の所この3年生2人級の布陣が他5校に大きなプレッシャーを与えている部分がありそうだが、その実1年生はある種の鬼門となりそうな雰囲気がある。菫大学の1年生との一騎打ちが大方の予想であろうと思うが、ここでの勝ち負けも連覇の行く末を大きく左右しそうである。


何にせよ10000mトップ通過は濃厚。後は強力無比な2年生がどれだけ上級生喰いをやってのけるかである。これが表彰台にまで乗っかると言うことになると、いよいよ連覇が濃厚になりそう