【ウィケシー大学】

お馴染みのウィケシー大学

今回は5000mでタイトルを狙うべく4年生をスピード育成して投入。手薄の10000mを角がカバーする。何だかんだで残り続けているチームも今回は昇格・降格共に対岸の火事にあらず、特に今回は総合3位以内で昇格ワンチャンスと言う千載一遇の機会である。決して薄い壁ではないが、5000mの出来次第では大学創立以来の快挙を手にする日が訪れるかもしれない。

 

 

【朱雀門大学】

こちらも第2回からの古株

かつては1部昇格に差し迫ったり、かと思えば下の部への降格を味わったりと若干の浮き沈みを繰り返しながら今に至る。とはいえ今や有力校の一角にもなろうかと言う朱色の名門も流石に今回は調整に苦しんだか5000mに臨む4年生にイマイチ勢いを見出せない。反面2,3年生が学年の割に成長を見せている所だが、混戦必死の2部に於いてどこまで食い下がれるかについては選手も眉を顰める。

 

 

【鬼塩大学】

こちらもすっかり顔馴染み

前回は朱雀門との一騎打ちを制して総合5位。夢の1部昇格へ壁を感じさせられながらも手応えを持って大会を終えた。昇格への好機が到来した今回は10000mに主力を全投入。その3.4年生を何れもオールSで揃えた。何気にオール100で揃える事にも難易度を誇るこの時期の4年生でこれを見事達成し、表彰台争いを展開する気運すらある。とはいえ他校も10000mに戦力を向けており、必ずしも一筋縄では無い。これを搔い潜った先にこそ、昇格の道しるべがある。

 

 

【真田学院大学】

西京農業大学改め、真田学院大学

不退転の覚悟で天下の軍勢に挑んだ名将真田幸村は有名だが、今回の構図は正にこの再来。10000mは驚異のスピード112を誇る4年生を投入し他校のエースに正面対決を挑む構え。2年生を取って見ても、その育成に抜かりはない。永らく1部昇格を夢見てきたが今回はその絶好の機会。これを逃してはならじと紅の六文銭旗が唸りを挙げる。対校戦と言う大舞台で、実に400年余振りの戦国絵巻が描かれようとしているのである。

 

 

【都大路走者大学】

銀河系スピード軍団の名門校

かつて1部総合優勝と言う栄誉を片手に掴みかけたが、その後昇降格を繰り返して今に至る。今回は得意の5,000mを封印して10000mの育成に重点を置いた。その甲斐あって4年生は総ステータス320に届こうかと言う大エースに成長。監督も目を見張る程の勢いで表彰台有力格に名乗りを挙げた。狙うは勿論1部返り咲き、而してその道のりが険しいものとなるのかどうか、その行く末はある意味で5000mに掛かっている。

 

 

【覇桜学院大学】

現実の桜と言う美しさとはかけ離れた暗闇の緋が2部に立つ

辛酸を跳ね返す気力が果たして今この大学に残っているのか。今回の敵は遥か先の大混戦禍にあり

 

 

【日暮里体育大学】

連続昇格を狙う大型新興勢力

今や4部、3部とその実力を遺憾なく見せつけて多くの大学を屈服せしめてきた。今回も古参を名乗る各校を叩き潰すに十分な戦力を携えて2部の舞台に乗り込んできた。4年生も然ることながら3年生、スピードこそSに乗らなかったもののそのメンタル、驚異の110。やはりそんな怪物を送り込まねば荒波は攻略できないのか。5000mとて手薄とは到底言い難い。狙う所は優勝か、昇格か

 

 

【甘露寺大学】

界隈の華、3回目にして最後の挑戦

4年生2人と言うよりは「大エース2人」と形容する方がまだ適切だろう。総ステータス320越え2人の衝撃はそれですら不十分と言える程の絶望を与えた。これに実質オールAの1年生と3年生クラスの2年生等例年以上に死角はない。「今回が最後」そう銘打って臨む今大会への覚悟がそこに示されていた。狙うべきは優勝にあらずして「圧勝」の2文字。これだけの強豪が1部と言う舞台を踏まずに去り行く事はライバルながら無念至極だが、同時にその最後の相手として非力であっても行く手に立ち塞がれる事は、覇桜学院の名誉と言えるに違いない。

 

 

 

【総評】

「1部と遜色ない」

多くを語るまでもなく、主催が放つその一言が今大会の2部の全てを完璧なまでに表している。かつてこの部で覇を競い合った花のライバルトリオが1部に上がり、2部の覇権争いは次の時代へと駒を進めた。しかしその結果が「完全なまでの1部化」であると予想できた者が果たして何人いた事だろう。或いはこれも対校戦と言うブランドが与えた進化の必着点なのかもしれない。