リサーチアプローチを比較する一覧表を見ても、正直ピンと来ませんでした。
やっぱり、自分がやってみないと分からないのかなぁ。
そんなことを考えながら、参考文献「『現場』のエスノグラフィー」(小田博志2009)を読みました。
「現場」の概念について多面的に考察した、とても面白い論文でした。
論理の筋立ても丁寧で、筆者が自分の考えを読み手に分かりやすく伝えるために言葉を吟味している印象を受けました。
この論文を読んで、エスノグラフィーについての理解が随分と深まった気がします。
私もこういう論文を書きたいと思いました。
「現場とは、『これまで』と『これから』のあいだで進行し続ける『今』のことである」。
①歴史的文脈により決定された動かしようのない現実に拘束されている側面
(リアリティ)
②不確定で予測不可能な変化へと常に開かれている現在進行形の側面
(アクチュアリティ)
この2つの側面を併せ持つ、それが「現場」である。
私は、学校現場で働いた経験のない学者や評論家が、学校教育について物知り顔に語るのを見ると「現場の苦労を知らないでよく言うよ。」と腹が立ってきます。
この苛立ちの正体は、「リアリティ」を分析対象として固定化し、「アクチュアリティ」に目を向けようとしない者への批判的感情なのだと、腑に落ちました。
それでは皆様、穏やかな年明けになることを祈って、どうぞよいお年を!