今日も、釣りじゃなく料理と読書。
なるほど!
冷凍うどんにかけるつゆね。
最近読んだ(Audibleで聞いた)本!
↓これね。
著者の草薙龍瞬は、中学を中退し高校にも行かず。
なんと、大検で東京大学法学部卒・・・。
37歳で出家し、インド、ミャンマー、タイに仏教留学。
ミャンマー国立国際上座仏教宣教大学専修課程修了。
・・・筋金入りの仏陀崇拝者のようだ。。。
現代は情報にあふれ、人間関係の摩擦や理不尽にさらされやすい。
さらに、「怒り」は負の感情として避けられがちだよね。
そりゃ、溜まるよ。
熟成された超ストレス社会の誕生!
一時期流行った、アンガー・マネジメント?
ぬるい!あまい!よわい!
怒りを適切に表現・管理する「怒る技法」は、ストレス軽減と自己防衛のための重要なスキル。
著者は、仏教の教えを現代のストレス社会に応用した実践的な「メンタル・アーツ」を提唱している。
リベラル・アーツやマーシャル・アーツみたいな。
まず、前提!
この本は、原始仏教、特に仏陀を最強と崇めている。
そして、他者の心は完全には理解できない。
その為、妄想や願望による判断がもたらす危険性を理解する。
核心!
相手が投げてくる怒りや不当な言葉は、まず「そのまま返す」ことから始まる。
そして、心は、誰かに理解してもらえたときに初めて癒やされるもの。
「怒る技法」は相手を変える魔法ではなく、自分の心と行動を守るためのスキルである。
世の中には、本当に傲慢な人がいる。
まぁ、実際は心の弱い人間なのだけれど。
そんな人が使う「相手の選択や自尊心」を狭める典型的な手口。
- 押し通し:一方的な命令や断定
- 囲い込み:多数派を持ち出して正当化
- 下げ落とし:弱みを突いて黙らせる
- 上げ落とし:いったん褒めてから突き落とす
- 着せ倒し:過去の恩を盾にする
- 比べ落とし:他人と比較して劣等感を煽る
- 突き放し:冷たく突き放して動揺させる
- 泣き落とし:自分を被害者に見せて罪悪感を誘う
- 切れ落とし:急に切れて主導権を奪う
- はぐらかし:話題をそらして結論を先送りにする
- 開き直り:問題を放棄して逆に堂々とする
- 仕返し:報復や不利益をほのめかす
- 水差し:やる気を削ぐような否定的な言葉
- 為落とし:「あなたのため」と称して押し付ける
どう?
周りにいる圧が強い嫌な奴の手口。
もう少し具体的に、一つ一つを確認。
- 押し通し
「こうするものだ!」「こうすべきだ!」「こうしなさい!」と有無を言わせず押し付けてくる。
強引さに負けて、つい言いなりになってしまう。 - 囲い込み
「みんなそう言っている」「常識だ」「世の中そんなもんだ」「そんなこと言っているのはお前だけだ」など。
多数派や常識を持ち出して自説を正当化する。
いわゆる“みんな理論”で、「みんなそうしているのに、なぜあなただけ従わないのか」と迫ってくる。 - 下げ落とし
「人並みにできるようになってから」「もっと稼いでから」「試験に受かってからものを言え」など。
相手にないものや弱みを突いてくる。
思い当たる節があると、言葉に詰まってしまう。 - 上げ落とし
「いい年をしてこんなこともできないのか」「何年やっているんだ」「もっとできるやつだと思ったよ、ガッカリだ」など。
いったん持ち上げてから貶める手口。
承認欲を一瞬刺激される分、その後の落差で大きく落ち込んでしまう。 - 着せ倒し
「誰のお陰で飯が食えているんだ」「どれだけお前に金を使ったと思っているんだ」「これだけしてやったんだから、これくらい言うことを聞け」など。
過去の恩を着せて要求を通そうとする。これも相手にとっての“弱み”を突かれる形となる。 - 比べ落とし
「同僚の〇〇を見習え」「○○はこんなに頑張っているぞ」「それに比べてお前は…」など。
できる他人を引き合いに出し、自分を貶める。
「近所の○○ちゃんは満点を取ったのに、なぜあなたはできないの」も同様の例。 - 突き放し
「あなたには関係ない」「どうせ君が悪い」「嫌なら辞めれば」「どうなっても知らないよ」「アンタなんか誰も期待してないよ」など。
冷淡に突き放すことで、承認欲に反応して狼狽してしまう。 - 泣き落とし
「こんなことで苦労させられるなんて、私は悲しいよ」「残念だよ」「俺を困らせないでくれ」など。
自分を被害者としてアピールし、相手に申し訳ない気持ちを抱かせる。 - 切れ落とし
「そんなこと言うならもういい」「何もしない」「辞めてやる」「死んでやる」など。
開き直って相手を困らせ、選択の余地を奪う。
主導権が相手に渡ってしまう。 - はぐらかし
「そういえばあれはどうなったの?」「時間がない、その話はあとだ」「え、こんなことも知らないの?」など。
別の話題を持ち出して目先をそらし、本題を有耶無耶にして終わらせる。狡猾でずるい手口。 - 開き直り
「それに何の問題が?」「今さら言われても」「まだそんなことを言っているのか」など。
問題を放棄して逆に堂々と振る舞う。
こちらの方がおかしいのかと錯覚してしまう。 - 仕返し
「言うことを聞かないなら、あの話は無し」「そんなこと言うならやってあげない」「後で困ったことになるぞ」など。
報復をほのめかして要求を通そうとする。
焦って「わかった、わかった」と受け入れてしまう。 - 水差し
「どうせ何も変わらない」「やっても無駄」「今さら遅い」など。
あるいは「あなたえらいね、こんなことに頑張るなんて」と皮肉を込めて、人のやる気に水を差す。 - 為落とし
「あなたの為を思って」「心配だから言っているんだ」「これは君の為にならないよ」など。
“あなたの為”を強調して、自分の意見を押し通そうとする。
思い当たるよね。
これらの攻撃に対するのが、怒る技法。
「それとこれとは話が別です。」
-
一呼吸置く
感情的な即答を避ける。数秒でも間をとると反応は変わる。 -
感情ラベリング
「いま私は怒っている/困っている」と自分で名づけると冷静になりやすい。 -
事実と解釈を分ける
事実(何が起きたか)→解釈(どう受け取ったか)を明確に。 -
“私”メッセージで伝える
「あなたが〜したとき、私は〜と感じました。次は〜してほしい」 -
行為を名づけて境界を示す
「その言い方は押し付けに感じます。対応できません」+代替案。 -
確認する(問いかける)
「その意図は何ですか?」と情報を引き出す。推測を減らす。 -
必要なら記録と第三者を活用する
繰り返す場合は記録を残し、相談窓口や信頼できる第三者に相談。
「結局、あなたは何がしたいの?」
そう、冷静に客観視できればいいね。
つまり、「怒り」という感情は悪者ではなく、境界を守り、理不尽に声を上げるための力なんだよね。
境界を守るってのは?
自分と他人の心の領域を分けて、相手の言葉や感情に過剰に引きずられないようにすることを指す。
心理学の「バウンダリー(boundary)」と呼ばれる考え方に近い。
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自分の感情は自分のもの
相手が怒っている → それは相手の感情。
自分がどう感じるかは、自分の選択。
「あの人が怒ってるから、私も悪い」と思い込む必要はない。 -
相手の要求と、自分の選択を分ける
「こうすべきだ!」と押し付けられても、それを受け入れるかどうかは自分が決めていい。
相手の強さに引きずられて「NO」と言えなくなるのが境界の崩れ。 -
他人の評価と、自分の価値を分ける
「期待外れだ」「もっと頑張れ」と言われても、それは相手の基準。
自分の価値は他人の評価に依存しないもの。
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相手の言葉に毎回傷つく
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嫌なことを断れない
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相手の気分に振り回される
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自分の意見を言えなくなる
結果として、慢性的なストレスや「生きづらさ」を抱えることに。
こんなスキルを真剣にマスターしようと考えないといけない。
まぁ、世の中がおかしくなっているのは確かだな。