『車のいろは空のいろ』 ~白いぼうし~ | アロマサロン・アクアリマのブログ

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一滴から広がる精油の香りとエネルギー
それは水面に落ちた雫から広がる輪のように、私たちの人生に幸せと豊かさを広げてくれます。
本当の自分を輝かせてくれるアロマの世界へようこそ♪

夏の日差しを感じ始める季節

ふと読み返したくなる作品があります。

娘と一緒に行った図書館で、久しぶりに借りてきました。

香りが印象的な作品キラキラ


感性と幸せの扉を開くアロマテラピー-IMG_5447.jpg



『車のいろは空のいろ』 あまん きみこ 作

北田 卓史 絵

空色のタクシーの運転手、松井さんと乗客たちの交流の短編集です。

この中に入っている“白いぼうし”というお話。

小学校の教科書に掲載されていたので

知っている!という方も多いかもしれません^^





「これはレモンのにおいですか?」

「いいえ、夏みかんですよ」


タクシーの運転手の松井さんは、
田舎から送られてきた、もぎたての夏みかんを
車内に飾って走っていました。

そこに乗ってきたお客さんとの、
こんな会話から、物語は始まりますシャボン玉




松井さんは、そのお客さんを降ろした後、
道端にぼうしが落ちているのを見つけます。


落し物だと思ってひろうと、
中から白いチョウチョが飛んでいきました。


落し物ではなくて、男の子が捕まえて
わざとかぶせていたのだと知った松井さんは、
持ち主の子がぼうしを開けたとき、残念に思ってはかわいそうと
チョウチョの変わりに、夏みかんをぼうしに入れます。


タクシーへ戻ると、車内に女の子が座っています。
なのはな畑へ行くように言われ、車を走らせ始めると
虫取りあみを持った男の子が、お母さんを連れて戻ってくるところ。

あわてる女の子にせかされてタクシーを出発させながら
松井さんは、ぼうしを開けたとき、男の子はどんな顔して驚くだろうと
思わず笑ってしまいます。


しばらくすると女の子が消えていて
不思議に思って車をとめると、
車の外は、なのはな畑。

白いチョウチョが何十匹も飛んでいます。
そして「よかったね」「よかったよ」というかすかな声が聞こえてきました。


おしまい^^



初夏のさわやかな風

明るい日差し

初夏の光に映える、ぼうしの白

もぎたての夏ミカンの香りきら

そして、物語全体に流れる松井さんの温かさ



感覚に働きかけてくれるこのお話が

何年経っても印象的なのが、わかる気がしました^^



アロマは、この感覚に働きかけてくれるもの。

本から、実際に香りがするわけではないけれど

誰もが知っている夏みかんの香りを感じ

物語に溢れる、色と光と香りが

心に鮮やかに印象を残してくれるキラキラ



このお話の最初に、

夏みかんの香りのエピソードがなかったら・・・

印象はまた違っていたものになったかもしれません^^

香りの影響って、とても大きいものだと感じますo(^-^)o     つづく♪