どうでもいいけどちゃんと読めよ?
俺は表記、説明に嘘があるぞって書いてるだけだっつーの。
※後半に追記があります。特許関連の話も書いてます。
前々から気になってたんですよねこの「素粒水」って。
どう気になってたかってのは、まずネーミング。
“素粒”って「素粒子」から取っただろ。素粒子ってのは物質を構成する最小単位の事だろ。だから「素粒水」って名前はおかしいんじゃないのか?そもそもどうやってその素粒子を計測した?そんな事実ないでしょ。だからこれは単なる「商標」であって素粒子云々は全く関係のないもの。言ったもん勝ちってだけ。まあ「ハッタリ」効果を狙っただけでしょうw
ま、名前へのツッコミはこんなもんにしておこう。
いろいろね~、気になる箇所があるんですよ。まずはコレ。
「水分子も磁性体であるため」と説明がありますがこれが大嘘なんですよねw
完全に似非科学www
いいですか、水は磁性体なんかではありません。
水は「反磁性」なのですよ。
つまり、磁場をかけるとその対象となる物質は磁石に反発する動きをすることなんです。詳しくは「反磁性」で調べてみてください。
説明文中にある「磁石に長時間接触していた釘が磁石の性質(磁気情報の記憶)」のくだりは、そういう印象を与えるための説明であって、一種の印象操作ですよ。
「磁性体」とは磁石などで「磁化」する物質のことですからね。なのでこの業者の説明文は誤りということになります。
「水分子も磁性体であるため情報が伝達され素粒水となります」
この文言も読んでて違和感を感じませんか?完全に似非科学文言でケムに巻いてるようにしか思えません。機材を売りたい側が工夫した文言だってことは理解してます。でもやるなら似非科学じゃない文言にして売ればいいのに。
もう一つ目についたものがあります。
素粒水に浸けると「発酵」するとありますが、これもきわめて怪しい。
発酵作用は微生物が居てなされるもので、どうもこの水はそれが無くても発酵できるみたいな印象の説明文となっております。
それにこの実験に違和感を覚えるんですが、瓶を熱湯消毒したのでしょうか?あと、その青梅自体に普通になんらかの微生物は居ます。
ならそれはこの素粒水のおかげと断ずるのは早計ではないでしょうか?
上の説明で発酵=還元とあるが、還元の言葉は完全に用法違いだろう。さらに発酵と腐敗のプロセスは同一であり、結果が人間が食えるか食えないかの違いでしかない。
ここでちょっと面白い話をしましょう。お酒造りにおいては「仕込み水」がとても重要なものなのですが、その仕込み水にマグネシウムが豊富に含まれていると、酵母の発酵力は活性化するそうです。大事な事なのでもう一度。マグネシウムが豊富に含まれていると酵母の発酵力が活性化する。です。
水道水にも微量ながらミネラルはありますが、ミネラルウォーターとは比較にはならないです。
じゃあ解りやすくこういう表記をしましょう。
水道水 = MP1
ミネラルウォーター = MP3
※MP=ミネラルパワー(笑)
って感じで強さの指標を設定してみましょうw
さてここで、素粒水のフィルター構造と説明を見て見ましょうか。
なにやら『カートリッジに装着されている「不織布フィルター」に水流の圧触がおこると“瞬時”にタネ水の品質がコピーされた「素粒水」が創られます』とありますが、あからさまに似非科学全開パワーで面白いですねwww これは単にフィルターを通過してるにすぎませんよw
ごく普通のことです。取り立ててとてつもなくスゴイことなんかしてません。
ではその不織布フィルターのスペックを見て見ましょう。
「繊維活性炭」とありますね。
通常、活性炭を通過した水はミネラル成分は増強されます。
よく、水道水に備長炭を入れると水がおいしくなると言われてますよね? あれは炭の持つ多孔質による浄化能力(不純物の吸着など)と、備長炭から溶け出すミネラル(マグネシウムやカリウム)のおかげと言われています。
ん?マグネシウム?
ついさっき、お酒造りに使う仕込み水の話をしましたね。
マグネシウムが豊富に含まれていると酵母の発酵力が活性化する。
これってさぁ、単にこういうことじゃないの?
水道水 = MP1
ミネラルウォーター = MP3
素粒水 = MP2
※MP=ミネラルパワー(笑)
このことから俺の推測だが、素粒水ってのは、普通の浄水器であって、とんでもなくスゴイものとかでは無いってこと。極めて普通なものを大げさに言って、似非科学バリバリ説明で誤魔化した演出しすぎの浄水器じゃないんですかね?
(なんかどうでもいい情報をさもスゴイことが起こったかのように拡散するQアノン陰謀論者の論法にクリソツなロジックですねwww)
だって、水を「磁性体」って言った時点でハッキリ言ってアウトですよ。
とはいえ、普通の浄水器。好きなら買って使えばいいんじゃないですかね?
俺は要らないけどね。
これって、普通のミネラルウォーターをさらに活性炭通してミネラルブーストかけりゃもっと微生物の発酵パワー上がるんじゃねえの?だれか農学系の人教えて欲しいです。
それでも、なんでもそうだけどやり過ぎは却ってマイナスになりますからね。マイナスイオンだって度が過ぎると悪い作用を及ぼすでしょうから。
こんな記事書いてるからまた「もやしもん」が観たくなったわw
糖食べたらアルコールでちゃった♪
味噌最強!!
あ…完全に素粒水の話を放置した展開にwww
さらに追記補強
どうもこのメーカーさんは俺の記事内容に対して「反磁性の意味を理解していない」「つまり水は磁性体である」と書いていますが、この時点で嘘がある事に気付いていないようですね。
水は「反磁性体」であり、磁石のような振舞いをすることができない。この時点で「水は磁性体である」という説明は虚偽ではないでしょうか? 水が磁性体であるなら、磁石を水に近づけてその水はさらに別の鉄などをくっつける事が出来るはずです。
何度も書きますが、水自体は反磁性体であり、磁場によって磁化しません。
それともう一つ。これも一般の方々は結構だまされる言葉なんですが…
「特許」と聞くとそれだけですごそう!って思いませんか?
特許にちょっとでも関わってる人なら笑ってしまうんじゃないかと思いますがw (俺もその一人でもありますよ) 素粒水の技術が特許だからといって、それがナニカ?なんですよ。
特許とはなんなのか?
特許になったものはすごいのか?
いいえ。それはただ「特許」が取得できただけのことです。
特許法での発明とはこういうものです。
「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの」
とあります。文言はすごそうでも実際はそうではなく、意味の無い発明であってもこのハードルはクリアできてしまう事は多々あります。なぜなら「高度なもの」かどうかは主観が入ってるので、単に空想レベルとか自然法則に反した実現不可能なモノとかでない限り審査に落ちません。
そして、次にくるのがこういうハードルです。
「産業上実施可能かどうか」
「今までに知られていない新しい発明かどうか(新規性)」
「誰もが思いつく程度のレベルでは無いか」
こういうものなんですよ。だから特許取得してるからすごいんだ!!ってことは無いんです。ショボい特許のほうが圧倒的に世の中多いんですよ。
ちなみに特許じゃないけど、意匠権は簡単に取れますよ。
俺、昔、特許庁に意匠出願を自分で書類作ってやったもん。
弁理士とかに頼まなくてもできるし。
こういうのもあると言う事を知っておいたほうがよいでしょうね。
俺は正しく表記してほしいと言う意味で書いてるだけですよ?
そのうえで、そういう浄水器を使いたい人は使ってればいいし買えばいい。だけど、ミスリードになってる文言がある事は知っておいたほうが良いんですよ。でなければ別の誰かに騙される可能性がありますからね。陰謀論なんかまさにそれでしょ。
ちゃんと調べてみましょうね。それで納得した上で自分できめてくださいな。俺はこういう水商売系は元々嫌いなんで、普通のフィルターで十分ですよ。実験は好きですがね♪