ラストレクチャー、ラストコンサート | いずみ先生のひとりごと

いずみ先生のひとりごと

相模原市中央区東淵野辺(最寄駅;古淵)でピアノと音楽の個人レッスンをしている辻田いずみのピアノや音楽についてのブログです。



本日は最後の授業

そして最後のコンサート

最初で最後の音楽会でした


福祉で雇われて12年ほど、

公立の学校が入って3年でした。


様々なことをしたなぁと実感です。

それは昨日も述べたので

今回は本日の音楽会のことについて。


プログラムは以下の通りです

今回のテーマは

 未来を考える

小学生クラス;リコーダー演奏(ピアノ伴奏付)

  「Imagin」

  作曲;ジョン・レノン

中学1年生クラス;合奏(木琴、ボンゴ、ピアノ)

  「星に願いを」

  作曲;リー・ハーライン/編曲;辻田いずみ

ピアノソロ;

  ピアノ・ソナタ 第17番(テンペスト) 第3楽章

  作曲;ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン

中学2年生クラス;歌【英語】(ピアノ伴奏付)

  「WHAT A WONDERFUL WORLD」

  作曲;ルイ・アームストロング

中学3年生クラス;ブームワッカー

  「Over The Rainbow」

  作曲;ハロルド・アーレン

  編曲;田村博・辻田いずみ

ピアノソロ

  前奏曲 作品3の2(鐘)

  作曲;セルゲイ・ラフマニノフ


まず題名から説明します。

この時期は生徒たちも

未来について考える時期です。

これは自分にも当てはまるため

ちょっともじったテーマです。


「人の想い」などともしようと思ったのですが

やはりこの方が前向きでいいかなと。


小学生クラスの「Imagin」は

リズムも難しかったですが

良く頑張って演奏しました。

「原曲通りでなくてリズムを即席で考えていいよ」と

しましたが、

素晴らしい出来にまわりも驚いていました。


また英語の先生がこの曲の歌を

中学生に練習させていて、

彼らとのコラボにもなりました。


この曲はジョン・レノンが反戦を歌った曲として

知られています。

「想像してご覧」というのは

やはり未来を表すのではないでしょうか。


中学1年生クラス

突然先週になって

旋律部分を担当していた子が

別の施設に移るべく不在とのこと汗

しかも先週の授業が終わってから

それを伝えてきたため

本日本番直前のリハーサルで

急遽ピアノでの演奏になってしまいました。

途中でちょっとフリーズしましたが

よく頑張ったと思います。


この曲はディズニーアニメ「ピノキオ」の主題歌。

夢を最後まで諦めずにと歌う曲です。


そしてここでちょっと休憩も込めて

ワタクシの演奏。

丁度「春一番」が吹いており、

春の嵐の中での「テンペスト(=嵐)」


この曲はベートーヴェンが

難聴で耳が聞こえなくなり、

絶望の中でも生きようと決意する

ハイリゲンシュタットの遺書を書いた頃の作品。

実際には遺書というより手紙の様なものでした。


この頃には難聴と共にという覚悟が出来ているのでしょう。

悲哀の中にも力強さが見られる曲に思います。


そして次は中学2年生クラスの歌。

彼らが一番不安でしたが、

まあなんとかというところでしょうか。

その技術不足を補うために

説明を凝ったものにしました。


ルイ・アームストロングは

幼い頃ニューオリンズの貧困街で生まれ、

環境が悪かったせいで少年院へ。

(拳銃を使ったのが理由ですが

ここは敢えて彼らに説明しませんでした)

その少年院でコルネットという楽器に出会い

音楽に没頭していくのです。


また彼が生み出したスキャットというのにも注目。

意味のない言葉で歌う歌は現在では知られています。

例を挙げるなら日本では由紀さおりさんでしょうか。

しかしここでは故・スキャットマン・ジョーンズのCDを

流してみました。


ベトナム戦争を憂いて作った曲ということで

テーマに相応しいかと思いました。


クラス最後の中学3年生ブームワッカー

検索してみると分かると思いますが、

筒状のプラスティック製の楽器で

ハンドベルのように音が一つ一つ出ます。

中学1年生クラスの曲もそうでしたが

ジャズアレンジで演奏しました。

(ワタクシもアドリブをだいぶ入れました)

少ない人数で最低4つの音を

「よくぞ駆使してくれたビックリマーク」という演奏になりました。


これも夢や希望を諦めずにという曲ですね。

映画「オズの魔法使い」の主題歌ですが、

手に入れたいと思っていたことも

様々なことに挑戦していくことによって

実は手に入れているというお話でもあります。


そしてそしてホントウにラストの曲。

ワタクシ目の演奏するラフマニノフの曲です。

この曲は7,8年ほど前から毎日の様に弾いていた曲。

19歳のときにラフマニノフが作曲し、

アメリカ亡命後、各地でのコンサートでは

特にアンコールが多かったと聞きます。


若い頃に着々と積んだ実績が

未来には評価されるということを象徴して、

また「鐘」というのは時を告げるもの、

時は常に未来を目指している象徴として

この曲を選びました。


またこの曲はワタクシなりの解釈があり、

多くのピアニストさん、

特にプロの方の演奏の仕方とは

全く異なっています。


すっと「これでいいものか」と思っていましたが

偶然ラフマニノフ本人の演奏を聴くことがあり、

その演奏が自分のものと

とてもよく似ていたのにびっくり。

「これでよかったのだ」と

自信を持つに至った曲でもあります。



長い間非常勤の音楽講師として勤めて

いろいろ苦労もしましたが、

その苦労はとても勉強になったし、

また楽しくもありました。

(負けず嫌いなので

一時は諦めていた人前での演奏することをも

復活させるきっかけともなりました。


「今自分に出来ることをしよう」と

いうのがワタクシの昔からのモットーですが、

「ここで演奏する」ことで

それを再確認させられました。


教科書に載っていた「水の戯れ」を

CDで聴かせるにはみんな退屈するだろう、

じゃぁ、自分はピアノ専攻だったのだから

弾けばいいじゃないかで始まったコンサート。


レクチャー&コンサート25回

音楽会1回。

ベートーヴェンに始まり、

ラストも彼の曲を演奏して終わったコンサート。

1つのプログラムは終わりましたが

また新たなプログラムへ向けてと考えています。


ま、取り敢えず明日はスノボへ行ってきます


写真;学校の黒板

 (もうちょっと綺麗にしてから撮ればよかったあせる