父の日に因んで~音楽家の父と子~ | いずみ先生のひとりごと

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相模原市中央区東淵野辺(最寄駅;古淵)でピアノと音楽の個人レッスンをしている辻田いずみのピアノや音楽についてのブログです。

130616_2012~01
昨日は父の日のを買いに行っていたのでアップを忘れてしまいました

本日は父の日に因んで音楽家の父と子のお話を。

まずは良好ではない例を。
ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、
ヨハン・シュトラウスです。
父親は1世、息子は2世と呼ばれています。
不和の原因は父親の浮気。
というより妻と息子を捨てたのですね。
そこで妻は息子を英才教育。
息子の才能が発揮されてくると、ありとあらゆる手段を使って潰しにかかったそうです。

でも現在の勝利は息子かもしれません。
1世はワルツの父とは呼ばれましたが、
一般の方にもなじみがあるのはラデツキーマーチくらいでしょうか。

それに比べ2世はワルツ王と呼ばれ、
トリッチ・トラッチ・ポルカ雷鳴と稲妻(運動会での定番)、
美しく青きドナウなど現代人でも馴染みのある曲ばかり。
奥さんの復讐(?)は成功したと言ってもいいかもしれませんね。


それから今度は父親らしい例を。
モーツアルトです。
父親のレオポルトは最初は姉のナンネル(愛称。マリア・アンナ・モーツアルトが正式)を
英才教育し、各地を廻っていました。
当然あとから生まれたアマデウスも英才教育を施されましたが、
特に女性は働くということを疎まれた時代。
力の入れようは当然弟のアマデウスだったようです。

ところが最近レオポルト・モーツアルトの「ナンネルの音楽帳」は
一部ナンネル自身が作曲したものも入っているとのこと。
もししっかりそのまま音楽教育を受けていたら、
弟に引けを取らない作曲家になっていたかもしれません。

ワタクシはこの父親の友人に書いた手紙が心に残っています。
           
怠けることで才能の輝きが陰れば

努力が無駄になる。
人生は短い。
若さは一瞬で過ぎて行く。
失われた時は戻らない。

           

この他にも飲んだくれの父親に年齢詐称され、
酒代を稼がされたベートーヴェンだとかいろいろありますが、
それはまたの機会に

因みにワタクシは今回父の日は写真の江戸切子にしました。
…奮発しました