経営者として「しんどいな!」と感じることの1つは、日々、答えのない決断をし続けることがあるように感じます。
学生までの勉強の問題には、「正解」がありましたが、社会人になってからは、問題の多くに答えがない場合が多いです。
社会人の問題の多くが「人との関わり」の問題であったり、「未来を予測していく」問題であったりする場合が多いから、1つの答えに絞れないのだと感じます。
「正解」がある問題というのは、どの視点から見ても答えは一つという問題ですが、答えのない問題というのは、見る視点によって「正解」が違ってくる問題なのです。
政治などがその典型だろうと思います。
どういう決断をしても、必ずマスコミからたたかれる。
どんな決断においても視点を変えれば、アラは必ず存在するものです。
完璧な答えはないし、たたかれるのを想定して、自分の信念に基づき決断を繰り返していくしかないのです。
私は安倍総理を尊敬しています。
彼の決断の1つ1つが正しいかどうかは、正直、私にはよく分からないです。
でも、彼が日本のために命を懸けて決断していることは伝わってきます。
トップが評価されるかどうかの判断基準は、正しい決断かどうかよりも、その根底に利他の気持ち、奉仕の気持ちがあるかないかの方が重要なのではないかと感じます。
日本を切り盛りする大変さと歯科医院を運営していく大変さではレベルが全然違うけど、トップに求められるのは、頭の良さ以上に、「使命感、正義感、責任感」の高さなのではないかと感じます。
学生時代は、勉強すれば知識を増やすことはできましたが、「使命感、正義感、責任感」を高めていくためには、日々、答えのない決断を繰り返していくことしかないなのではないかと感じます。
答えのない決断を繰り返さないといけないリーダーの仕事は大変だなぁ~、と思うこともありますが、そうしていくことでしか「使命感、正義感、責任感」を高めていくことができないのであれば、その大変さを歓迎していくしかないのだろうと思っています。
視点を変えていくことで見えてくるものが違って見え、多面的に物事を見える人間になれるためには、批判にさらされる恐怖と戦いながらも、いずれかを選択して決断を繰り返していくしかないのだと思います。
やりがいとは大変さと比例します。
誰もが簡単にできることにやりがいは感じにくいものですが、大変だからこそ知恵が湧き、達成できた時の喜びもひとしおなんだと思います。
「使命感、正義感、責任感」を高めていくことは、人が生きていく目的の1つであると思っています。
そうであれば、これからは答えのない決断を喜んで下していきたいと思いました。