シリンダーの分解を楽にする平行ピンカバー
↑銀色のシリンダーの先端側付いた黒い帯のようなものが「トメキチ」君です。
3Dプリンターで製作してもらいました。
こちらは、コンプレストレバーの軸の平行ピンに外から被せて、平行ピンを抜けないようにするアイテムです。
APS-3OR用とマウントレール用のをそれぞれ1000円(単品)で販売します。
きちっと平行ピンをとめる、だからトメキチです。
ネーミングセンスには触れないでw 便宜上、機能的であればいいのです
↑トメキチ君のマウントレール用はやや肉厚にしてあります。
フロンティアさんや蔵前工房舎さんのマウントレールに装着できます。
一方、OR用はマズルベースとの干渉をさけるために肉薄にしました
2022年APSカップ本大会の直前です。ご自身の目標に向かって大いに練習されてきたことと思います。APSカップの競技銃として主流のAPS-3(ORのほか限定モデル含む)はほんとうによくできた競技銃です。箱出しのまま試合に使っても十分通用する性能があります。シンプルな構造で扱いやすいという特長もみなさんに支持される理由でしょう。自分もAPS-3LE2021をメインに、APS-3ORも持っています。
ただし、完成度の高いAPS-3とはいっても、弱点がないわけではありません。そのうちのひとつが「水吹き」という現象です。APS-3は圧縮した空気の圧力を利用して樹脂製BB弾を撃ち出す構造を採用しています。圧縮した空気のなかには、空気中に含まれる湿気も取り込まれています。この湿気が、数多く発射することで銃の中に湿気が溜まりそれが回りまわると、通常とは異なる思いがけない弾道が現れます。APS-3利用者ではだいたい湿度70%以上から湿気が溜まり始める、なんていわれていますね。自分もそれを目安にしています。
↑高湿度のなかで何十発発射後、シリンダーを分解してピストンを確認しました。
するとやっぱり水滴が。
この水滴が吹き出され、通路を伝ってBB弾を保持するチャンバーまわりに付着するようになると、通常とは異なるスピンがかかって弾道に影響をおよぼすと考えられます
経験上では、湿度が70%以上高くても100発程度の発射では弾道がズレることはありません。発射直後に銃口から白いモヤや煙のようなものが立ち上り始めると、ああ湿気が溜まってきたなと感じます。自分はそんなに毎日100発以上撃ち続けることはないので水吹きの現象は体験したことがありませんが、毎日相当量の練習をこなす選手からは水吹きで弾道に影響がでたと聞いて、目にしたこともあります。つまりたくさん撃たなければ、湿気はあまりたまらないのです。とはいってもAPSカップ本大会や公式の時期になればどうしても練習量が増えるはずです。
ですので湿度の高いときに相当の連続発射したAPS-3は、分解してなかの水滴を除去するメンテナンスを施すと安心だ、ということになります。ここで問題になるのがAPS-3の分解です。メーカーとしてはユーザーにあまり分解してほしくないという思惑で、必要な工具や方法を知らなければ簡単には分解できないようにしてあります。それにのっとりあまり詳しくは解説しませんのでサラっと触れます。コンプレストレバーを固定する平行ピンというものがあります。それをさらに抜けないようにする波型スプリングピンがあります。平行ピンをピンポンチなどの工具を使って叩き抜くことはできます。しかし、毎回のその作業をシリンダー分解時にするのはいい気持ちがしません。できるなら丁寧にキズつけずに作業したわけです。正攻法でいくなら平行ピンを固定している波型スプリングピンを専用工具で抜き取れば、安心の作業ができます。その専用工具は一般的ではないため、販売されていません。自分はそのために専用工具を作りました。でも波型スプリングピンを抜くのにちょっとだけ時間がかかったり、ピンを勢いよく抜いてしまってあわや紛失なんてことがありました。もう面倒くさいんです。できればサッとばらしてスッと組みたい。
↑コンプレストレバーを固定している平行ピンの抜け止めになっている波型スプリングピン。
これを自作の専用工具で抜いているところです。
トメキチ君を使えば、波型スプリングピンにまつわるわずらわしさから解放されます
という事情からトメキチ君は生まれましたw どういうふうに使うかというと、波型スプリングピンは抜いてしまいます。そのかわりにトメキチ君をはめ込む、これだけです。要は平行ピンが抜けなければどんな形状でもいいはずです。平行ピンを左右からトメキチ君で挟み込んでいれば抜けません。
余談ですが、平行ピンを左右から挟んで抜けないようにする構造はAPS-3の機関部にも使われています。製品化のヒントはそこからです。APS-3のトリガーベースや、A/B/Cシアを固定している平行ピンはサイドプレートで挟まれていますよね。チャンバーブロックの平行ピンもそのサイドプレートに挟まれています。APS-3を分解したことのあるかたはわかっているただけると思います。トメキチ君も同じです。
装着方法は動画で見てもらった方がわかりやすいと思います。取り外しは引き抜くだけ、とても簡単です。トメキチ君の内側に円形の突起を設けてあります。それがシリンダーの平行ピンを入れる穴にパチッとはまるようになっています。
↑MMSさんのシューティングレンジで撮影。
後の音声は気にしないでくださいw
明日のAPSカップ本大会・ハンドガンクラスの試合に、このトメキチ君を持っていきます。「見たい」「確かめたい」「欲しい」というかたはお声がけください。ご購入のかたで希望があれば波型スプリングピンを抜く作業もいたします。当日は、目立つシャツ(KTMレーシング・オレンジ色)を着ていきます。身長185cmの自分なら一目でわかると思います。
↑製図して3Dプリンターで製作してくれたはかかしプランニングさんです。
かかしさんの働きかけで、すでに1つ売れました。
S木さん、ご購入ありがとうございます