おそらくどの射撃競技でも射手が入っていいエリア(射座)と入ってはいけないエリア(レンジ内)を示す境界線(ライン)があるはずです。APSカップにもラインがあります。
競技経験の少ない射手のなかには、なるべくそのラインに近寄ったほうが距離的に有利になると考えるかたがいらっしゃるかもしれません。その気持ち、わかります。でもわずかな距離をギリギリ攻めたところで、たいして有利にはなりません。でも場合によっては不利になるかもしれない、という話題です。
APSカップでは、射座とレンジ内の境界線(ライン)を踏むことを禁じています。一方、このラインを踏まなければ、空中の腕や銃はラインを越えてもいいことになっています。多くの射手のはラインから1cmから10cm程度離れて立ち位置を決めています。
仮に、ラインまで1mmぐらい超ギリギリまで近寄ったらどうでしょうか。さらに踏み込んで、一般的な靴のつま先が上側へ反っていることを利用して、ラインに触れないけどつま先だけ出すような立ち位置だったとしたら? ルール上はクリアしているので問題ないはずです。しかし、射手の後に位置するジャッジからすると、射手がラインを踏んでいるように錯覚します。ですから射手の斜め横から足元をのぞきこんで確認するでしょう。そしてその時点で問題がなかったとしても、ちょっとでも射手が身じろぎしたらジャッジは足元を再度確認したくなります。また、ベテランとは異なる動きをすることから、トリガーに触れる指の位置やタイミング、スタンバイ姿勢なども注意深く観察するようになるかもしれません。自分がジャッジになったときはそうします。
こんな感じで試合中に、うしろのジャッジがウロウロする気配がしたり足元をのぞきこんだりされたら、射手の方は気が散ってしかたないでしょう。でもそうなる不利な状況になったのは、ギリギリのラインを攻めた射手が発端です。目立つ行為をしなければ、ジャッジからそんなにマークされなくて済みます。
↑射座には、そこから標的方向へ近づいてはいけないことを示す「境界線/ライン」があります。
APSカップではこのラインを踏んだり触れたりしてはいけない決まりです。
(モデルはKazuさんにお願いしました)
