先日、保護者の方から我が子の受験の事でお見えになられました。



それは良いのですが、予備校の偏差値のことをすごく気にしておられて、我が子(高3女子)の考え方に関係なく、少しでも高い偏差値の大学に入ってほしいとかなり調べた資料を持って来られました。



でも良く調べられているだけあって、高い偏差値の大学であっても、私立大学での入学式のサークル勧誘を見ると、「ここに入ったら何をされるんだろう?と不安になる」と言った環境に不安を感じたと仰ってました。



あの日本の2トップ私大でもサークルが(ニュースになるような女子大学生が被害に遭うと言った)事件を起こしているし、まだそんな怪しいサークルも存在するとも聞きますから、親としても心配でしょう。



そんな今の大学の環境面話の前置きが長かったのですが、今回の相談の本題に入っていく訳ですが、



私立大学と国公立大学との偏差値を比較すると私立の方が高く出ていて、旧帝や東工大、一橋大またそれ以外でも私立大学の方が偏差値も高いし有名だから悩むんです。とのこと。



確かにそれはそうで、関東関西の私大は偏差値が非常に高いので有名です。



しかし、やっぱり国公立は地味とは言えレベルの高い安定した良い大学です。



教科数が多いのと地方のため競争率の関係から偏差値は低めに出てしまいがちですが、実際には私大の偏差値は予備校表示の「×80%」だと考えて下さいと言わせて頂きました。



つまり偏差値60の私大なら、実際は48位ですよと。



国公立大と私立大学の決定的な違いは推薦入学者の割合です。



国立で10%くらい、公立は国立に比べて結構多い目ですね。



それに対して私立大学は50〜70%。

予備校データで書かれている偏差値以下での入学者がどんな私立でも半分以上いますので、実際の入学者は予備校で書かれている偏差値は全然無いと言うことです。



ですから受験偏差値ではなくて実際の入学者偏差値はもっと低いので、地方国公立と都会私立で迷うなら、私なら地方国公立をオススメしますと言いました。



もし私立大学に行きたいなら最初から附属高校や系列高校に入るか、指定校推薦や協定校推薦を取って1つでも上のランクの私大に行くのが王道となっています。



つまりアレに書かれている偏差値は、一般受験して合格したい人向けの偏差値です。



その合格者からも多く、他大学に流れてしまうので、成績上位の学生から居なくなります。



そして次にその流れでやって来るのは「繰上げ合格者」の多さです。



合格辞退した学生の補充で、本来なら不合格の方々を入学させる訳ですから、本来の偏差値に満たない学生が入学する訳です。



ですから予備校データの偏差値は、在学生の学力よりはるかに高い数字が示されていますので、実際にはそんなに無いですよと言うことです。



あの早稲田慶應ですら半分推薦入学ですから。

関西学院大学は推薦多いように言われますが、実際は早慶の方が推薦多いと言う事もお忘れなく。



ですから大学は偏差値で選ばない方が良いと思いますし、実偏差値の現実は違うので参考にしかしない選び方をした方が良いですよとお伝えしました。