サーフィン発電 | フルメタルジャケット

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こんな時代だけれど、日本のモノづくりを再起動したい。

 今日はいよいよサーフィン発電の話です。

 

 サーフィン発電は海岸に寄せて来る波を集めてエネルギー源とした波力”発電”です。そこから、水素を生成します。

 

 波力発電と聞くと、殆どの人が沖合の大きな波を使った発電方法を思いつくのではないでしょうか?

 

 国や国の関連機関が開示している日本周辺の波のエネルギーとそれを利用した発電方法に関する記事も、沖合の波の大きさを基準にまとめられているようです。

 

 一般的に波の持つエネルギーを表す式は下記のようになります。

 

 ここの波の高さは、例えば浮き輪に乗ってぷかぷか浮いているときの上下動の幅だと考えれば良いでしょう。

 

 そう考えると、海岸近くよりも沖合の方が遥かに大きなことは誰にでも想像がつきます。

 

 それでも、サーフィン発電は何故、海岸にこだわるのか?

 それは

 

 1.足場がしっかりしていて全てにおいて安くできる。

 2.式を美味しくいただける。

 3.無限のエネルギーと原料で水素を安く生産できる。

 

の3つになります。

 

 1については誰にでも理解できる内容だと思います。

 

 2については前のブログで、最新AIと昭和の真空管世代のおっさんの対話の中に、”海岸付近でモッコリと盛り上がり、ざぶーんと岸辺に打ち寄せる波”のエネルギー”についてのやり取りがありました。

 

 この波は海岸において享受できるエネルギーで、そのままでもそこそこ美味しくいただけそうなエネルギーです。現にこの12年ほどの間に、この波を利用した波力発電のアイデアがいくつか出てきているようです。

 

 そこでこの式をもう一度、見てもらうと.....。

 

 E=0.5*ρ*g*H^2*L

 

 となっていて、同じように波高の2乗に関わっていることがわかります。

 

 ところが、沖合の波の高さって、人工的に高くできますか?

 

 一方、”海岸付近でモッコリと盛り上がり、ざぶーんと岸辺に打ち寄せる波っていうのは、人の知恵と工夫で何とかなるんじゃないかということです。

 

 1m高さの波はどこでも普通にあるし、それを2倍にできれば4倍、10倍にできれば100倍のエネルギーをいただけます。幅を広げれば、2倍でそれをさらに2倍にできます。

 

 それのカギになるのが波を集めて来る集波板の形状と、素材の海流に対する抵抗値です。まあ、抵抗値に関しては普通に考えれば自然の海底よりも小さい抵抗値のものがほとんどなので、当面の研究課題は形状でしょう。

 

 上の式には波長Lが出てきていますが、仕事率が重要なので、速度vを早くする工夫をするのがよいと思います。

 

 そんなこんなで、沖合から押し寄せる波を、抵抗の小さな形状の集波板で集めて、手元でも速度を維持してHを高めて、強いエネルギーを得る方法を特許にまとめました。

 この発想には、半導体リソグラフィーの他、二つ前のブログにも書いた、船酔いばかりで使い物にならなかった研究航海の時の研究室のテーマからもヒントを得ています。

 

 パッシブって美味しいのです。

 

 3つめは、波という無限のエネルギーで、海水という実質上無限の原料を利用して、水素を生産できれば、石油よりはるかに安く燃料が入手可能になります。

 

 特に日本の場合は地産地消で、圧倒的にSDGsです。

 

 まるで、ワンピースのベガパンクが描くような夢ですが、私は13年以上前からWEBで公開しているので、彼の真似ではありません。

 

 この10年ほどは、横浜の臨港パークのベンチに座って、海を眺めながらぼんやり”3”を考えていました。なんとなく良いアイデアがまとまってきたのでこの先どうしようかと考えているところです。

 

 約8年前に下の動画をYouTubeにアップしました。再生回数はなーんと30回ほどです。せめて1万回くらいあったら誰か気がつく人がいたかも。

 

 自分では今世紀最大の発見だと思っているのですが、

 あと9,970回ビューはほしいなぁ(笑)

 

 

 

 

 次回からは”歩きつなぎのてくてく旅”に戻ります。

 

おまけ

 ここまで4回連続でこのブログを読んでいただいた方に、素敵な波のお話をプレゼントします。

 

その1 (海底の地形の影響)

普段から波の静かな逗子の海岸には、強い風が吹いてもサーフィンをするような波は立ちません。

ウインドサーファーたちの楽園となります。

 

 

その2(押し寄せる膨大なエネルギー)

前夜に発達した低気圧が沖合を通過した後の茅ケ崎の海岸には朝から快晴無風で、正午を過ぎても大きな波が押し寄せます。

 

 

その3(波の回折)

伊東市の手石島の前の海岸に現れる三角波は、波の向きが地形によって大きく変わることを教えてくれます。