クリスマスの思い出というと たくさんの笑えた話があるが、その中でも思い出すのが サンタクロースの Mince pie と Trisha のクリスマスカード である。

 

クリスマスは子供たちのためにあるといっても よいくらい いろんな楽しいことがあった。娘が小さい頃はサンタクロースを信じてもらいたくていろんなことをやったものである。

 

中でもサンタクロースの プレゼント 配達状況 は一つ守らなくてはいけない大事なもので、うちの娘に マミ、 うちの暖炉は皆 閉じてて壁として封じられてるからサンタはどこから入ってくるの という質問には困った。そのころ住んでいた内は古いビクトリア朝の時代に建てられたもので、大きな暖炉は壁のように漆喰で閉じられていた。

サンタは 煙突から入ってくるもの と聞いている子供たちにはそれが自然な質問の内容だったのだろう。

 

それはかなり論理的な質問で、夢を壊してはいけないと必死に証拠品を作ったものである。証拠品とは サンタのために Mince pie と 呼ばれる甘い小さなお菓子を用意しておくことで、それがきれいに食べられていると、サンタは 来たことになり それをどこに置いておくかが重要だった。

幸い裏口には洗濯機が置いてあり、その洗濯機の横には 小さなものを置ける台が設置してあった。そこにとりあえずは Mince pie  を用意しておき、それを娘が寝ている最中に食べておくのである。

それがあるとき、お友達の家で、子供用パンチを飲んで帰ってきた娘は 夜中にトイレに起きてくるという事件が起きた。

トイレは裏口ドアの横に建て増しされたもので、ガラスドア越しに私が パイを食べているのを発見してしまったのである。

 

娘はもうそのころかなり大きくなっていて マミがサンタなのはもうとっくにわかってたよ。 でも それを言うとマミが落ち込むと思って言わなかったんだ。 と告白されて、こちらのほうががっかりしたものである。

 

もう一つの Trisha のクリスマスカード は毎年そのころ一緒にいた C がわざと 冗談交じりに送ってきていたもので、かなり強烈なものだった。それを一緒にあけた娘は いつも大笑いするのである。 というのも毎年その カードはわざと 綴りが間違えて書いてあり、とてつもなく からからに 枯れてとがった もみの木の葉っぱがセロテープで張り付けてあったり、変わった似顔絵が書いてあったりして かなり笑える代物だった。

 

その Trishaというのは Cが勝手に作った架空の人物で 彼とは全く正反対のキャラクターだった。 それを 時々なり切ったつもりで 漫才の 掛け合いのように 演じる。イギリスのコメディー をお金をかけずにやる いわば DIY で いつも笑いを生みだしていた。私の友人のほとんどが 中産階級で お行儀のよい人たちだらけなのに、そのTrisha という人物が誰なのか明かされることもなく いつも推測をして大笑いをしていた娘とは 一種のゲームのようだった。

 

そのTrisha  によく似ているであろうと娘が憶測していたのが The Catherine Tate Show  Christmas Special の中に出てくる おばあちゃん である。 英国の コメディーが好きな人にはお勧めだ。