人は皆、自分を映す鏡を持っている。
飼い主にとって愛犬はまた自分を映す鏡である。
あなたが安らかなとき犬も優しい、あなたが荒ぶるとき犬も怯える。
あなたが健やかなとき犬も嬉しい、そして、あなたが悲しいとき犬も哀れむ。
愛犬の心はいつも飼い主とともにあって、飼い主だけがすべてである。
愛犬は最も忠実にあなたを写す鏡である。
どうして早期発見してやらなかったのか。
何故、こんなになるまで気付かなかったのか。
幾度も幾度もペロに詫びた。
私は後悔と自責の念に自己嫌悪を感じ、癌の不安と恐怖に苛立った。
そんな私を見るぺロは穏やかで、その瞳は慈悲に満ちていた。
「ごめんなさい。わたし一人で勝手に年取って、変な病気になって・・・」
ぺロの目は語っていた。
私を哀れむ、優しくて悲しい目だった。
その目は遠い昔に見たことがあった。
忘れもしない愛犬ダーキーが見せた悲しみの目だった。
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