すごい勢いで10万再生達成しましたね。本当にありがとうございます。
ぱっと聴いて楽しめる雰囲気の楽曲に仕上げられたかなと思うんですが、そういった楽曲のわりには本当に喋ること多い!!色んな文脈が乗っかった一曲です。

 

 


 

第35回プロセカNEXT応募楽曲です。
今年は「EDM」での募集は無くなってしまったのですが、「踊りたくなる曲」というテーマ設定は実質的に「EDM」を兼ねた部門だろうと思います。VocaGakuのShuと吉田夜世のEDM部門入賞に触発されてプロセカNEXT応募を始めた自分としては、この35回コンテストは特に気合いの入った回になりました。VocaGakuのメンバーがEDMで入賞するという流れを作りたいんですね。「カウンセラー」「sanagiじゃないわ」に続いて、EDMのビートに乗りつつ、いかにHIPHOP的アプローチができるかというのを考えました。


そして今作はプロセカNEXTを見据えつつも、世界の色んな国をテーマにしたVocaGakuコンピへの参加曲でもあります。(コンピに収録されてるのはVocaGaku版で、appyの肉声Rapが入っているなど、ちょっと仕様が違かったりしますよ)
VocaGakuの方向性として世界を目指しているし、appyがつい最近やっと韓国で活動することに成功したので、このタイミングでコンピ作るのはどうか?と提案して、完成したアルバムです。

 

 


この、韓国での活動というのが、自身初の海外でもありました。(旅行とかもない!)
初めての海外は正直めちゃくちゃ恐怖でした。なかなかこの、「海外こわい」という感情を理解してくださる方が周りにおりませんが。日本の空港の時点で別世界みたいに感じられたし、到着後ホテルに向かうタクシーでも見えるすべてが日本じゃなさすぎて、本当に寂しい気持ちになってました。
というか、話が決まった時点でもう萎縮していたので、マジカルミライで韓国の方からいただいたファンレターをお守りとして持ちながら臨みました。
結果的に皆様のおかげで初海外はめちゃくちゃ楽しめました。超VOCASTAR運営の方・韓国のファンの方・VocaGakuメンバーにほんとうに感謝いたします。
二度目の韓国ではVocaGakuワンマンDJライブも開催できまして、より一層感謝の念がありますよ。

 

 

 


そんな活動ができた韓国を楽曲のテーマにしようとなったときに、まず考えたのが、ズバリ「韓国っぽい」ものにしたいということでした。そもそも新大久保(コリアンタウンとして有名)だったりK-POPだったりが自分の文化圏に遠くなくて、普通に曲作ってるだけでも少なからず影響受けてるんじゃねと思うし、世界という視点で見れば日本と韓国は共通している部分も多いのかなと思います。「近しい」からこそ、もろに「韓国っぽい」ものにする必要があるかなと思いました。

「韓国っぽい」もの。K-POP、韓流ドラマ、韓国料理など色々と幼少期からちょくちょく韓国文化に触れてきましたが、特に印象的だったのが日本では「SNS映え」的な視点を持たれることが多いことでした。自分が高校生の頃もそうだし、姉が高校生の頃(にはSNSって感じじゃないかもだけど)にもそういうイズムがあった。なんか「オシャレでステキなもの」という感覚ですね。なので、最初は日本の「韓国に憧れている女の子」を主人公にした歌詞を書こうかなと思っていました。その名残が最終的にも残ってますね。韓国風の化粧をして、SNS映えするような投稿をして、韓国への憧れを膨らませて……みたいな。しかしながら、それって扱っている国は違うものの「いーあるふぁんくらぶ」という偉大な先人がいるんですよね。音無あふの「偽中国語」も頭にありました。どうしてもあれらを超えられる気がしないなと思って、色々とアプローチの方法を模索しました。

 

 


どうしたものかと思っていたところ、ここ最近動画担当のみのさんがモッパン動画を延々と見ており、それが最終的に作品の大きなヒントになりました。自分は全然モッパン文化に明るくなくて、「ひとの咀嚼を、見るの??」と結構驚きの文化でした。
なんだけど、その本能そのままみたいなスタイルが今の自分に重なる部分があったんだと思います。


「本能的」なところで言うと、今作は歌詞をぎゅっと圧縮すると「やるぜ!」くらいしか言ってない、ライトに楽しめるようなものを目指しました。語感重視でぱっと口ずさめるような。外国語を使うというのもあり、日本人が聴いても小難しい印象にならないようにかなり気をつけました。いちいち翻訳をつけるってよりは、なんとなくノリで分かるくらいにしたい。
あとは女性SNS映え主人公ということもあり、Instagramにボカロ曲の歌詞を一行だけ書いて投稿しているコスプレイヤーさんとかコンカフェ嬢の方の投稿をとにかく見まくりました。こちらもかなり参考になりましたね。女性的な表現が目立つ、かわいい歌詞になったと思います。
しかしながら、完成に向かうにつれ、だんだん自我が出てきたというか、セルフボースティング的になっていって、やはり今の自分とリンクしている部分だと思う。今落ち着いて歌詞を見ると「おれってこういうこと考えてるんだなあ」と結局思わされます。何も考えずに歌詞を書くとすごく心の本音みたいなのが出てくるので、それを「カウンセリング」と呼んでるんですが、結局そういう状態になりましたね。


音楽面で言うと、今作ではRussian Hardbassというロシア発祥のEDMに挑戦しました。「ニョンニョン」みたいな音色のベースが特徴的なジャンルです。これを作るまでにBass HouseとかDrift Phonkとかチャレンジしたいジャンルとして色々と候補はあったんですが、楽曲のテーマ的にもっと軽くてノリノリの雰囲気が良いと思って選択しました。
最小構成単位で踊れる曲みたいなところに美学があるなと感じており、J-POPとかボカロ的なノリと馴染ませるのに苦心しました。サビはサビらしくエモくしたいけれど、エモくしすぎると乖離しすぎるんだよなぁという絶妙なバランスを意識しました。ロシアのヤンキーを頭のなかで踊らせることを忘れないように……。

韓国テーマなのにロシア?となるかも知れません。
自分が日本に届くK-POPを聴いていて思うのは、他国文化の良いところを輸入してローカライズするスタンスは日本と似ているなぁということ。そんななかで日本とは違う「韓国らしさ」って、それを外側に意識がちゃんと向いた状態でやっているってことだと思ったんですね。
これにはどっちが良いとか無いと思っています。日本の音楽は遅れているだの、ガラパゴス化しているだの、揶揄する音楽ファンは一定数いると思うんですけど、それはそれで別によくね?って思います。世界で勝負することだけが全てじゃないでしょう。
ただ、外側に意識が向いているっていうのはやっぱりクールでイケてる感じに見える。そういう、外側に意識を向けるっていう部分を今作ではインストールしたつもりです。だから、韓国の伝統音楽をなぞるってよりは、K-POP的なスタンスを持つっていう意識でした。

TrapやHIPHOPはアメリカやんけでもある。
今作の周りに起きている現象はグローバルでどれもこれも興味深いです。

特にすごいのが中国。
bilibiliの転載動画が合計150万回再生くらいされているなか、めっちゃ遅刻して本家から投稿したらそれも3日で70万再生されるという、驚きのバズりっぷりです。(文章書いてる間に100万再生突破しました!ありがとうございます)なかなか、自分ごとだと思えない。本当にありがとうございます。
Rednoteという中国版TikTokみたいなアプリケーションがあるんですが、そこでも二次創作が波及していて勢いも凄いです。

そしてインドネシア。
VocaGaku的にゆかりが深いという理由でインドネシアを登場させていただいたんですが、それだけでインドネシアの方から喜ばれたりしております。インドネシア人の春馬崚木に聞くところ、そういうのはマジで喜んでくれるということでした。全然知らなかった国民性だ……!

あと、イギリス。
「イギリス料理は不味い」というエスニックジョークは有名ですが、そのイジりは入れないと逆に失礼だろうと思いつつ、日本にいると不味いイギリス料理を食べられる機会なんて無く、不味いなんて微塵も思ったことがないので塩梅に気をつけました。
日本の「※個人の感想です」という「ぼかせば逆に何言っても良くなっちゃう」という悪い文化を自虐しつつ、イギリスの素直に褒めると皮肉として捉えられて「悪くないんじゃない?」と言うと最大限の褒めになるという日本の京言葉っぽい文化もイジるという、ちゃんとジョークをジョークとして理解していますよという目配せを随所に入れました。

その他、海外視聴者やコメントが多数を占めていて、ボカロのグローバル化をめちゃくちゃ感じましたね。
2026年は韓国ボカロP元年だね!って感じで語られそうな勢いのボカロランキングですが、日本のボカロP負けてらんないよなぁと思います。おれらもおれらで頑張らなきゃならない。


今作の動画担当はみのさん。みのさんがモッパン動画を延々と見ていたこともあり、かなり細やかなニュアンスが拾えていて、好きなものを好きなままやるって大事だなぁと思いましたね。「モッパン動画らしさ」みたいなところもそうだし、あのミクさんのキュートさは「ガチ」じゃないと出なかったのかもと思っています。
後からappyが歌詞を入れていくという「Yummy Yummy High !!!!」と同じ手順で動画を作ったんですが、文字入れれば入れるほど「邪魔!」という結論に至り、ほとんど削除してしまいました。自分としてはけっこう勇気の要る演出だったんですが、歌詞への言及コメントが多くてひと安心しています。(歌詞は概要欄ほか、字幕としても登録したので、動画といっしょに見たいひとは表示してね)

そして、韓国プリクラと、チーズフォンデュ暴走のアイデアは音無あふが考案してくれたものです。韓国のプリクラって斜め上から撮るのが流行ってるんですってね。
(あと、あふには韓国コスメ事情を教わったりもした)

あと、ミクさんの調声時にlitmus*さんに発音のアドバイスもいただきました。
むかし、litmus*さんが日本語曲リリース時にアドバイスを求めていらっしゃったので、こういう言い回しだとこういう印象だよとか色々とネイティブなりにアドバイスさせていただいたことがあるんですが、今回は逆の立場です。

「ん」の発音が違うと言われたときは「だいじろーの動画で見たやつだ……」と思いましたね。

本当に色んな方と接して最終的にまとまった一曲になりました。

さて、普段の楽曲解説記事でもなかなかこんな長文になることがないので、自分でもびっくりしております。ですが、ここから余談。
韓国で食べるキムチが美味しすぎて、スーパーで色々試したんですけど、今のところ本場には敵わないなというのが正直なところでしたね。日本のキムチは良くも悪くもかなり食べやすい。色々と韓国料理を行ったときに食べましたが、なんだかんだ普通に出てくるキムチが一番衝撃的だったかも。

 

こういうのもあった。

MOPPARA MUKBANGの「全部食べ尽くす」みたいなノリはやっぱりプロセカNEXTを意識したことによって発生しているかなと思います。
ここ最近今まで無かった色んなお仕事いただけるようになりまして、ちょっと忙しくもなって参りました。

一方でプロセカNEXTは獲ってないし、アレもコレも全然思ったような成果が出ていません。本当に日々悔しいです。
心残り無いように、そういうのを全部食い尽くす所存です。皿まで。

#appyが食べるとこ見てて


appy