発達障害について 4
学習障害(LD)の特徴として、知的な発達に遅れがない場合が多く、読む、書く、計算などある特定の課題の習得の1つまたはいくつかが、他に比べてうまくいかない状態を指しています。目安としては、学校での学習到達度に遅れが1~2学年相当あるのが一般的です。LDは約2~3%の割合でみられるとされています。つまり、30人のクラスでは1~2人の割合です。
また、女の子よりも男の子のほうが発症率は高いとされています。
学習障害は知的な発達に遅れはなく、読む・書くなどの1つまたは複数の分野の理解・能力取得に困難が生じます。特定の能力にのみ障害があり、他の能力は正常です。障害のある特定の能力意外は、高い知能を持っている場合もあります。
算数の問題は理解でき、計算も他の人より速くできるのに、文章をスムーズに読めなかったり、字をかくことが困難だったりします。
頭の回転は速く、会話も流ちょうであるのに、読み・書きだけに困難を示すのです。
学習障害の症状はさまざまです。主に下記のような症状があります。
言語能力の困難
読字・書字の困難
算数・計算の困難
推論の困難
社会性の困難
運動の困難
注意集中・多動による困難
学習障害は、本格的な学習に入る小学生頃まで判断が難しい障害です。特定の分野でできないことを除けば発達の遅れは見られないため、「がんばればできる」「努力が足りない」「勉強不足」と見過ごされることが多いようです。支援の必要性が認知されにくく、結果的に子どもの自信が低下したり、いじめや不登校につながることもありますので注意が必要です。
最近は、発達が気になるお子さまへの早期療育をおこなう例が増えてきています。早期から介入し、子どもに合った環境の中で学ぶことで、必要なスキルを身につけやすくなります。LDを持っていても、自信を持って学習できるように、適切な支援・理解が必要です。また、抑うつなど二次的な問題が起きるのを予防できるとも言われています。
次はADHDについて考えたいと思います。 つづく
第10回公開講座
高齢者のメンタルヘルス
パンデミックを考える のご案内
新型コロナウイルスの感染「第7波」は、現在も全国で新規感染者が多く出ています。
このようなパンデミックは過去に何度も繰り返されています。歴史を振り返りながらパンデミックについて考える公開講座を開催したいと思います。
コロナ感染予防をして行いますので、 徳島県にお住いの皆様、どうぞご参加ください。
日 時 : 令和4年9月19日 (月、敬老の日) 13:30~15:00
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