万葉まほろば線でJR桜井駅から奈良へと向かう。
初めて乗った古臭い電車は二両編成のワンマンカーだった。
走り始めてしばらくするとアナウンスで
「一両目の前の扉しか開きません」
と言う。
慣れない人は焦るだろう。(・_・;)
桜井から奈良までは天理駅以外は無人駅で
一両目の運転手さんの近くに料金を入れるようになっている。
ズルイ人間がいないことを前提に成り立つシステムだ。
ここにはきっと悪人はいない。
『運転中は安全のため話しかけないでください』と書かれていたが
きっと、運転手が挨拶くらいすれば
みんなが知り合いになりそうな、ひと昔前の雰囲気が漂う電車だった。
ガタゴト、ガタゴトと騒々しいのがまた味わい深い。
すぐ前で運転手の白い手袋が指差し点検するのが
昔、子どもたちが電車の運転手に憧れたカッコイイ姿に感じた。
このオンボロ電車が、いつまでも走り続けてほしいと願う。
そして、JR奈良駅で乗り換えて
京都行きで伏見稲荷へと向かう・・・。